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寄稿コラム

【島Column】百島百祭 #58 兵庫・坊勢島 恵美酒神社の秋祭り(宵宮)1

島の祭に魅せられたカメラマンの島祭コラム「百島百祭」。今回は、瀬戸内海東部、家島群島の中部に位置する坊勢島で行われる恵美酒(えびす)神社の秋祭り(宵宮)の前編。島々に息衝く、祭の魅力をお届けします。

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兵庫・坊勢島 恵美酒神社の秋祭り(宵宮)1

瀬戸内海東部、家島群島の中部に位置する坊勢島。883年(元慶7年)、比叡山の寺から覚円という僧侶が配流され、弟子数十人が師の覚円を慕って、島に来住したことからその名がついたと言われている。全国の島嶼(とうしょ)部では、過疎化や高齢化が目立つ中、この坊勢島は人口増加の傾向を見せ、若手漁師たちが活躍する島だ。そんな活気のある坊勢島が、一年で一番熱気に包まれる夜、それが恵美酒神社秋祭り・宵宮の幟練り(のぼりねり)の日だと聞いて、姫路港から島へと渡った。

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宵宮が佳境を迎えるという午後7時過ぎまで、まだ少しの時間があったので、夕暮れ時の島内を散策して、祭りの日の独特な空気感を楽しむことにした。漁港には、大漁旗をはためかせた漁船が停泊し、祭気分を盛り上げてくれ、島の氏神・恵美酒神社も煌々と輝き、宮入を今か今かと待ち構えているようだった。

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午後6時になると、公民館に続々と練子達が集まってきた。これから激しい宮入を行う練子たちの腕には、刺繍を施した青や紫といった組紐の中に、お守りが縫い込まれた「腕守(うでまもり)」が巻かれており、愛する人の安全を願い、練子の母親や恋人が毎年つくるのだという。「おかんに腕守を縫ってもらっているうちは半人前、彼女や嫁さんに縫ってもらって初めて一人前になるんやぁ」と、ある練子が話してくれた。なんか妙に初々しくて、聞いた私が照れてしまった。そんな心温まる話を聞いていると、島の役員たちの列が練子を迎えに来て、幟練りが始まった。

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「兵庫・坊勢島 恵美酒神社の秋祭り(宵宮)2」へと続く

◆祭情報◆
日程 毎年11月3・4日(宵宮・幟練りは3日)
場所 坊勢島(兵庫県姫路市)

離島経済新聞 目次

【連載】百島百祭

野宿で日本各地の島を旅していた10年前、偶然出会った島の祭に魅せられたカメラマンの島祭コラム。島々に息衝く、祭の魅力をお届けします。

黒岩正和(くろいわ・まさかず)
写真家。21歳より、日本の島の風俗・祭事を撮影(2013年現在300島以上を撮影)。主な撮影テーマは、日本の島・山岳少数民族の風俗・メコン河流域の風俗・ 棚田などの稲作文化・戦国史跡など。
http://kuroiwamasakazu.com/

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