つくろう、島の未来

2024年11月10日 日曜日

つくろう、島の未来

2023年に実行・達成したクラウドファンディングから1年、2024年4月20日にリトケイと島々のキーマンや有識者による新著『世界がかわるシマ思考ー離島に学ぶ、生きるすべ』(著・世界がかわるシマ思考制作委員会/編・離島経済新聞社/発行・issue+design/発売・英治出版)が、発売となります。

どんな本が誕生したのか? 本の概要を紹介します。

約270人の想いを集めたクラファン『島の未来計画(仮)』から誕生

『世界がかわるシマ思考ー離島に学ぶ、生きるすべ』は、NPOリトケイが2023年4月に実施・達成したクラウドファンディング「人口減を可能性にかえる本『島の未来計画(仮)』」により誕生しました。

全国の有人離島地域(170市町村、416島※2024年3月現在)には、人口減に歯止めがかけられず、学校などの社会インフラが消滅し、存続に黄色信号が灯る島が少なくありません。一方、1950年代より人口減・高齢化社会を経験してきた島には、最先端の地域づくりを進める例が多くあります。

そこで、2010年より有人離島専門メディア『ritokei』をつくる編集チームと島のキーマンによる制作委員会が企画を検討。

その後、NPOリトケイと島のキーマン3人による制作委員会を立ち上げ、企画を検討。本著に収録するための座談会の開催しながら、本の制作を進めてきました。

当初は島の担い手となる子どもたちや、島の現役世代に向けて制作を始めた本が、島に限らず広く社会に生きる人にも役立つと考え、題目を『世界をかえるシマ思考ー離島に学ぶ、生きるすべ』に改め、本著は完成しました。

「シマ思考」と「離島に学ぶべき7つのポイント」

「シマ思考」とは「人と人が支え合うコミュニティ(=シマ)」を中心に世界を捉えるしなやかな思考。『世界がかわるシマ思考ー離島に学ぶ、生きるすべ』では先ず、「離島に学ぶという提案」として「離島に学ぶべき7つのポイント」を紹介しています。

<島に学ぶべき7つのポイント

1 有機的な「シマ」の密集地
2 利他的生き残りの先進地域
3 「ない」から生まれる創造力と生きる力
4 誰一人とりのこせない世界
5 「足るを知る」が当たり前
6 自然と生きる豊かな感覚
7 課題も可能性もみえる「日本の縮図」

『世界がかわるシマ思考-離島に学ぶ、生きるすべ』

キーワードは「シマ」。
シマという言葉には「離島」や「たよりになるもの」などの意味があり、奄美や沖縄地方では「集落」をシマと呼ぶことから、本著ではシマを「人と人が支え合うコミュニティ」と定義しました。

有識者の金言に、島のキーマンが語る座談会、ワークシートや有人離島一覧も

「導入」に続く「離島に学ぶ、生きるすべ」では、有人離島地域専門メディア『ritokei』13年間分の情報から厳選した事例を紹介。

解剖学者の養老孟司さんや霊長類学者の山極寿一さんのコラムをはじめ、作家の佐藤優さん、精神科医の森川すいめいさんなど、島にゆかりのある有識者の金言や、有人離島地域で活躍する若手キーマンと有識者による座談会、「自分のシマ」と向き合うためのワークシートや、416島の有人離島一覧を盛り込みました。

issue+design bookより一般発売も

クラウドファンディング実施時は一般発売が決まっていなかった本著は、その後、「社会課題解決の知を、みんなの手に」届けるために、あらゆる社会課題をテーマにした書籍を出版・販売するissue+design booksの協力のもと一般販売も決定しました。

完成した本は先行してクラウドファンディングの支援者にリターンとして届けられ、4月20日より一般発売されます。

Amazonやissue+designの販売サイトで予約を受け付けているほか、NPOリトケイの公式オンラインストアでも予約を受付中。リトケイ公式オンラインストアよりご購入いただいた方にはストア限定のオリジナル「しおり」もお届けします。

書籍の発売は4月20日。Amazon、issue+design books、リトケイ公式オンラインストアはじめ全国の書店でご予約いただけます。

リトケイ公式オンラインストアで購入いただいた本には、ストア限定「しおり」付きでお届けいたします。ぜひご予約ください。


謝辞

『世界がかわるシマ思考ー離島に学ぶ、生きるすべ』は、
クラウドファンディングにご支援をいただいた皆さんをはじめ、
日頃から離島経済新聞社を応援くださる皆さんや
協力くださった皆さんなど、たくさんの方のご支援により実現しました。
ご支援いただきましたすべての方に厚く御礼申し上げます。

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