島の祭に魅せられたカメラマンの島祭コラム「百島百祭」。今回は海の彼方の異界【ニライカナイ】につながる聖地・久高島の旧正月・酌とり(シャクトゥイ)をご紹介。島々に息衝く、祭の魅力をお届けします。
沖縄・久高島の旧正月・酌とり(シャクトゥイ)1
旧正月を祝う風習が残る沖縄の島々。毎年、旧正月に合わせて訪れるのが恒例となってきているが、昨年の2014年は海の彼方の異界【ニライカナイ】につながる聖地・久高島へと向かった。琉球の創世神アマミキヨが、天からこの久高島に降りてきて国造りを始めた創世神話の島だ。琉球王朝時代に沖縄本島最高の聖地とされた斎場御嶽は、この久高島に巡礼する国王が立ち寄った御嶽であり、久高島からの霊力(セジ)を最も集める場所だと考えられていた。
そんな「神の島」として崇敬を集める久高島へ渡るため、安座真港よりフェリーに乗った。
島に入ると漁港に停泊している船舶に大漁旗が掲げられ、出会う島人達も正装し、一年の始まりを祝っていた。
酌とり(シャクトゥイ)の舞台となる外間殿は、ニライカナイから流れ着いた五穀の種子が入った壷を拾った白樽夫婦が、島の守護神として祭りを行ったところで、外間ノロと外間根人を祀っている。現在も神聖な年中行事が執り行われ、島の重要な祭祀場となっている。
沖縄・久高島の旧正月・酌とり(シャクトゥイ)2」へと続く
◆祭情報◆
日程 旧暦1/1(2015年は、2/19)
場所 久高島(沖縄県南城市)