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寄稿コラム

【島Column】百島百祭 #80 兵庫・家島 天神祭(宵宮)1

島の祭に魅せられたカメラマンの島祭コラム「百島百祭」。今回は、古くより風待ち潮待ちの避難港として栄えてきた家島(いえしま|兵庫県姫路市)の海上安全と五穀豊穣を祈願して奉納される神事、天神祭 前編。島々に息衝く、祭の魅力をお届けします。

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瀬戸内海・家島諸島の中央に位置する家島。神武天皇の時代、瀬戸内海を航海中に立ち寄った天皇が「波静かにして家の中に居るようである」と仰せられ、そこから家島の名がついたという。古くから、瀬戸内海を通る多くの船舶には、風待ち潮待ちの島として重宝されてきた家島の天神祭を見に、姫路に向かった。

日本三大祭の一つに数えられる大阪天満宮の天神祭も同日に行われるため、京都在住の身としては、大勢の人でごった返す大阪を抜け、姫路港から家島に渡った。

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まず訪れた真浦(まうら)集落に入ると、御神燈(ごじんとう)が並べられ、「御花」と書かれた四角形の御札がたくさん飾られた豪華絢爛な檀尻船(※)が、港で祭の始まりを待っていた。朱色にそまった「御花」が溢れんばかりに飾られている様は、満開の桜のようにも見えた。

※檀尻船(だんじりせん)……2隻の船を合わせ、舞台を備えた船

17時半ごろ、威勢の良い青年たちの獅子舞を先頭に、演者が檀尻船へと進み、船上獅子舞が始まった。足場の不安定な船上で、見事な獅子舞が舞われていく。

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この日のために積み重ねてきた練習が、このバランス感覚を育むのだろうと感心した。演舞にはユーモラスな仕草など笑いを誘う舞もあり、島人たちの賑やかな笑い声のなか、アットホームな雰囲気で、船上獅子舞が進んでいった。

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時は日没、夕日に染まる船上獅子舞の光景は、時間がゆっくりと流れる瀬戸内を象徴するような美しさだった。一日の終わりを告げる見事な夕焼けのなか、船上獅子舞も佳境を迎えた。

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兵庫・家島 天神祭(宵宮)2へとつづく

◆祭情報◆
日程 毎年7月24日(宵宮)・25日(本宮)
場所 家島(兵庫県姫路市)

離島経済新聞 目次

【連載】百島百祭

野宿で日本各地の島を旅していた10年前、偶然出会った島の祭に魅せられたカメラマンの島祭コラム。島々に息衝く、祭の魅力をお届けします。

黒岩正和(くろいわ・まさかず)
写真家。21歳より、日本の島の風俗・祭事を撮影(2013年現在300島以上を撮影)。主な撮影テーマは、日本の島・山岳少数民族の風俗・メコン河流域の風俗・ 棚田などの稲作文化・戦国史跡など。
http://kuroiwamasakazu.com/

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