2025年3月27日、大学を卒業した私は、高校時代を過ごした奥尻島に地域おこし協
力隊として戻ってきた。4月1日から配属されたのは、母校・北海道奥尻高等学校の
高校魅力化コーディネーター。高校時代の恩返しができればとの思いで働き始めた。
私が島に戻ってきたのは、奥尻の高校生たちが持つ可能性を可視化し、より多くの人に奥尻高校や奥尻島の魅力を知ってもらいたいからだ。私にとって島で過ごした
高校3年間は、さまざまなことに挑戦できた充実の時間だった。今いる高校生たち
にも、たくさんのことに挑戦してほしい。
そのために、挑戦に必要なスキルを身につけられるワークショップの開催や、高校生が何かを実行するときにサポートする先生方の負担を減らせるような仕組みづくりなど、挑戦への壁を少しでも低くしていきたい。
やりたいことが私にはたくさんある。それらを協力隊として活動する間にできるだけ実現したい。奥尻島は課題だらけの島だと思う。しかし、自分たちで課題を解決する努力ができ、それを応援してもらえる島でもある。
“まなびじま”奥尻島として、高校生はもちろん、島まるごと前に進んでいくために、たくさんの人が熱意を持ってさまざまなことに挑戦できるよう手助けがしたい。離島留学でやってきた高校生たちが、奥尻島に来て良かったと心から思い、また帰って来たいと思えるよう、私ができることに全力で取り組んでいこうと思う。
川口優奈(かわぐち ・ ゆうな)北海道札幌市出身。北海道奥尻高等学校に進学し3年間奥尻島で過ごす。卒業後は北海学園大学経済学部2部地域経済学科で地域と農業について学ぶ。奥尻高校の高校魅力化コーディネーター