つくろう、島の未来

2021年12月07日 火曜日

つくろう、島の未来

【エラブ旅嫁 育児中。 #09 島のはなしぐゎ】山口県出身。大阪の旅行会社で働いていた頃に沖永良部島(おきのえらぶじま|鹿児島県)出身の現在の夫と知り合い、結婚を機に島へUターンした島の島嫁ならぶ「旅嫁」の島日記。

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#08 島のはなしぐゎ

うがみやーぶら!(こんにちわ)。

ついに始まってしまいました、魔のレイニーシーズン。
尋常ではない湿気の中、洗濯物の生乾き臭に悩まされる毎日ですが、この時期の憂鬱の種が、実はもうひとつあります。

それは、ヤスデ。またの名を、あんじる虫。

いわゆる節足動物というものらしいんですが、要は小さいムカデみたいなもんです。
梅雨時に大量発生し、噛むとかの害はないんですけど、湿気を好むらしく湿ったコンクリートの隅っこにグチャっと固まって何十匹も・・・おぉぉぉぉぉぉ。ちょっと夢に出てきそうな感じです。

で、これが家の中にまで入ってきたりするのですよ、なにしろ隙間だらけなもんで。

あんじる虫というのは方言名(というか、うちの集落での呼び方)で、我が家ではアンジーと呼んでいるんですが、これがまぁ、つまみ出してもつまみ出しても、次から次へとどこからともなく現れる。
家中、振り向けば、アンジー。

島に来て最初の年は、ノイローゼになるかと思いました、ホントに。あとから聞いたら、たまたまこの年が異常発生だったらしく、翌年からは少しマシになりましたけれども。

アンジーの何が困るって、今まではただ、家の中を這い回られて不愉快だからっていうだけだったんですけど・・・今は息子が!つまんで!食べちゃうんですよアンジーを!ぎゃぁぁぁぁぁっ!!!

・・・もうね。どうしたらいいんでしょうか。
いちおう口に入れてみて、食べ物じゃないのが分かるらしく吐き出しはするんですけれど・・・よそ様のお宅とは違う理由で目が離せない(涙)。

と、うちのはなしぐゎ(=いとし子)はこんな感じで、時々アンジーを食べながらスクスクと育って、まもなく1歳3ヶ月になります。

1歳になるまでは、とにかく寝グズりがひどくて、寝るまでに1~2時間グズり、夜中に起きておっぱい飲んでまた寝るまで1~2時間グズり、それを夜の間に3回くらい。お昼寝は抱っこかおんぶじゃないと寝ないし、っていうか一日中抱っこしてないと泣くし、これは一体なんの修行なの、お母さん涙が出ちゃうんですけどこれって産後ウツってやつですか?・・・とツイッターでグダグダと愚痴を撒き散らしているうちに、1歳すぎたら急に楽になりました。
まあ、そういってるうちに今度は手に負えないくらい走り回るようになるんでしょうが、その頃にはもう保育園に入れて私は働こうかな、と。

島では、転勤族の方は別ですけど、子供がいても共働きが一般的なように思います。じいちゃんばあちゃんが近居でフォローしてくれるから働きやすいというのもあるでしょうが、高校までしかない島の教育事情を考えれば、早いうちからしっかり学資を貯めておきたいと思うのが親心。島外の高校へ進む子も少なくはなく、離島の安月給で高校から大学までの学費+仕送りを工面するのは生半可ではないと思います。

すんごい葛藤がありますけどねー。
高校から島外へ出るなら、たった15年、うちの子なんて3月生まれだから正味14年しか一緒にいられないのに、子供を保育園に入れて働くとしたら、ますます一緒にいられる時間が少なくなる。裕福でなくていいからベッタリそばにいたいと思ってみたり、いやいや、進路の選択肢をお金の問題で狭めるよりはと思ってみたり・・・。
はあー、こんなに息子のことを一生懸命考えてるのに、思春期になったらクソババアとか言い出すんだろうなあ。そんで一度は島から出て行くのはいいとして、帰ってくるのかなあ。定年後とかに帰ってこられても、たぶんお母さんもういませんよー。・・・って、60年後のことまで考えても仕方ないんですけれど。

まあ、あれですね。
遅かれ早かれ、一度は必ず遠くへ送り出すのが、島で親となった者のさだめというか。
私が息子にしてやれることは、一緒にいるあいだにたくさん愛情をかけて、この島に生まれたことを誇りに思えるように育ててやることだなと思っています。
「えらぶんちゅ(沖永良部人)です、えっへん」ってね。

では、また次回に。
読んでくださって、みへでぃろでょー(ありがとう)。

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