つくろう、島の未来

2022年09月25日 日曜日

つくろう、島の未来

【エラブ旅嫁 育児中#05 立会い出産。】山口県出身。大阪の旅行会社で働いていた頃に沖永良部島(おきのえらぶじま|鹿児島県)出身の現在の夫と知り合い、結婚を機に島へUターンした島の島嫁ならぶ「旅嫁」の島日記。

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#05 立会い出産。走れオット、北九州へ!!

うがみやーぶら!(こんにちは)
新しい年、皆様いかがお過ごしでしょうか。

沖永良部島では、お雑煮もおせち料理もない、
実にサラリとしたお正月を過ごしました。

おせちが!! ない!!

この島に嫁いできて、もっとも驚いたことのひとつでしたが、
3年目ともなるとグータラ嫁のツボにがっちりマッチし、
「楽でええわー」と、あの煩雑なおせち作りから
半永久的にサヨナラした開放感に浸っています。

もっとも、明けて16日には『墓正月』と呼ばれるものがあり、
おせち料理以上に手のかかる作業が待っているのですが、
そのお話はまた後日。

いちおう年越し料理として「ヒルアギ」という、
ホルモンとにんにくの芽を炒め合わせたものがある他、
吸い物を元旦の朝一に食べた後、刺身やすき焼き・お汁粉など、
一般的に「ご馳走」とされるものが食卓に並びます。

どうやら島の元旦とは、「ご馳走を食べる日」という認識の模様。
たぶんですが。 ところでこの「吸い物」、
内地にいたころには単なる添え物という感覚でしたが、
沖永良部島ではメインもメイン、
冠婚葬祭に絶対に欠かすことのできない主役級料理です。

島の結婚披露宴に出席した際、
渡された式次第に「ケーキカット」や「主賓挨拶」などと並んで
『吸い物』と書かれているのを見たときの、あの衝撃。
「では、吸い物をお召し上がりください」という司会の号令のもと、
出席者全員が黙々と吸い物を食べる時間が設けられているのです。

・・・シュール。

シュールすぎて、一幅の絵画のような光景でした。ハイ。
で、お話は本題に戻って、出産の続き。

前置胎盤の疑いも晴れ、出産予定日を5日後に控えた3月10日の夜。
ついにその時はやってきます。
「なんか痛いかも・・・」から始まった陣痛らしきものは、
明けて11日の零時ごろにはほぼ10分おきの確実な陣痛に変わっていました。
ぼちぼち病院へ向かってもいいタイミングです。
しかし、真夜中。車はありません。
実は、実家に車もないのに車で1時間強かかる
北九州の産院を選んでいたのです。

無謀極まりありませんが、どうしてもその産院で産みたかった。
産気づいたらタクシーで、と考えてはいたものの、
こんな時間にタクシー飛ばしたらいくらかかるんだろう・・・
いや、これは陣痛じゃないかも?
よし、陣痛じゃない。気のせい気のせい・・・と、
一睡もできないまま脂汗をかきながら朝を待つこと数時間。
8時を回ったので仕事が休みの叔母に電話をして、
叔母の車で移動、昼すぎに入院しました。

さて、ここで問題となるのが、
出産立会いを希望していた夫が間に合うかどうか。
いますぐ飛行機で鹿児島へ飛べば、鹿児島から新幹線で小倉へ向かい、
その日のうちに産院へ来ることは出来ます。

初産婦なのですぐには生まれないだろうし、たぶん間に合うよね。
じゃあ今から空港に向かってね・・・と電話を切ったものの、痛い。
痛すぎる。 産みの痛みは人それぞれでしょうが、
私の場合は、定期的に押し寄せる何か大きな物に押されて、
お腹というか肛門が破裂しそうになる感じ。

しかも、散々苦しんでもう赤ちゃんの上半身くらい出たと思ったら、
助産師さんが「あ、頭の先がちょっと見えてきましたよ!」
とかなんとか・・・。これはイカン。脱腸する。
もうお父さん待たなくていいよ、早く出ちゃってー!!
と心の中・・・ではなく実際に叫んでいましたが、
お父さん孝行な我が息子、飛行機が遅れて
深夜12時近くになった到着までしっかり待った挙句、
日付変わって3月12日の未明に、産声とともに
人生一発目のウンチを盛大に撒き散らしながら生まれてきました。

いきまず、胎児が自分で出てくる力に任せる、
という方針の産院なので分娩時間もかかり、
難産ではなかったものの、入院から14時間かかっての出産。

立ち会った夫は、感動したのかそっと涙を拭っていましたが、
私は一仕事終えた達成感と「やっと出た」という安堵感でいっぱい。
生まれてすぐに臍の緒がついたまま胸の上に乗せられた息子を見ながら
「わー背中が毛だらけ」と妙なポイントに夢中になっていました。

そうして生まれた息子は、12日で生後10ヵ月。
なかなかのやんちゃっぷりと寝グズりっぷりで
高齢出産の母の体力を日々消耗させていますが、
おかげさまで元気にすくすく育っています。
*写真は、じいちゃんと孫です。

ではまた、次回に。
読んでくださって、みへでぃろでょー(ありがとう)。

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