【エラブ旅嫁 育児中。 #最終回 これからも、島で。】山口県出身。大阪の旅行会社で働いていた頃に沖永良部島(おきのえらぶじま|鹿児島県)出身の現在の夫と知り合い、結婚を機に島へUターンした島の島嫁ならぶ「旅嫁」の島日記。とうとう最終回!
#最終回 これからも、島で。
うがみやーぶら!(こんにちは)
前回のコラムをアップしてから随分と間が空いてしまいました。
ええ・・・ただの怠慢です・・・基本的には・・・。
息子を保育園に預けて働き始めたところ、予想はしていましたが毎日が目の回るような忙しさ。コラム書かなきゃ書かなきゃと念仏のように唱えつつ、でも大したネタないしなあ、次回は最終回だし、なんかこうバシっと決まる、島ならではのネタがないかなあ・・・と思いながら日延べを繰り返していたところ・・・・来ました!一生に一度あるかないか(普通は無い)の事件が!
なんと!
息子が急病で!!!
ドクターヘリで沖縄に緊急搬送されましたぁぁぁぁぁっっっ!!!
ぎゃぁぁぁぁぁっっ!!!
・・・いや、命が助かった今だからこそ面白おかしく「ぎゃぁぁぁ!」なんて書いてられますが、搬送から退院までの一か月半、特に集中治療室にいた最初の2週間は大変でした、もちろん。
昼も夜もなく集中治療室に通い詰め、夜中に容体が急変でもしたらと思うと宿に帰ることもできずに、病院内の家族控え室に泊まり込んだりもしました。先が見えなかった頃は、もうどれだけ泣いたかわかりません。
一般病棟に移ってからは、少しずつ回復の兆しが見えて親の心も徐々に軽くはなりましたが、長いこと寝たきりだったこともあり、手足のリハビリから始めなくちゃならなかったりと、なかなかの修行状態。もっとも、そんな親のちゃっちい苦労話なんて、息子が乗り越えた苦難に比べたら屁みたいなものです。
手前味噌ですが、息子は本当によく頑張りました。おかげさまで、今はすっかり元気です。
これから数年間は、経過観察のため定期的に沖縄に通う必要がありますが、日頃が何にもない島暮らしですから、たまの那覇行きはちょうどいい息抜きになるでしょう。できれば、バーゲンの時期に診察日程を組んでいただきたいもんです。ウハウハ。
とはいえ、たった半日たらずの診察のために、フェリーの発着時間の関係で最短でも2泊3日の旅程。そこらへんはやっぱり「は~、離島苦ぅ~」と思わないでもありません。幸い医療保険には入っていたので今回の入院費用はなんとか賄えそうですが、親の宿泊費とか今後の通院費とか、大きな病院が近くにありさえすれば考えなくてもいいようなものに頭を悩ませなきゃいけないわけですから、そりゃ離島苦ですよね。自分の意思で離島に住んでるからと言ってしまえばそれまでですが、全国民みんな同じに国民健康保険料なり社会保険料なりを納めてるのだから(国保は自治体によって金額が違いますが。ちなみにウチの町はわりと高いです)、こういった僻地の医療格差というのは、もっともっとクローズアップされるべき問題だと思います。
その点、沖縄県は離島だらけという地理的な背景もあり、離島との医療格差を少しでも埋めるべく、色々と対策が講じられていると感じました。
今回息子を搬送してくださったドクターヘリも沖縄の浦添総合病院から飛んできてくれたものだし、入院先も沖縄県立の病院。病院の近くには、子供の入院に付き添う遠方からの家族のための宿泊施設もあり、うちもここにお世話になって、夫婦で交代しながら息子の付き添いをしていました。ホントにもう、沖縄さまさま。鹿児島県民なのにスイマセン。なんなら住民票を沖縄に移して沖縄県に納税しちゃおうかしらってくらいの勢いです。吹けば飛ぶような納税額ですけど。
・・・というわけで、足掛け一年にわたって(鯨本編集長スイマセン・・・)書かせていただきました島育児コラム、これにて一旦〆とさせていただきますが、育児はこれからも続いていきます。
3歳くらいになれば、テレビで見たハンバーガーを食べたがるんだろうなー。でも島には無いよーん。母ちゃんが山羊つぶして山羊バーガー作ったるわ、山羊バーガー。うそです。
最近ちょっと鈴木福くん似と言われることが増え、カワイイ系で売出し中の息子ですが、思春期には父親譲りの毛むくじゃら南国男になるのでしょう。何歳で島を出るのかな。15か、18か。それまではユルユルと、島母ライフを楽しもうと思います。
では皆さま、機会があれば、ぜひ一度エラブへめんしょり。
何もないなりに、穏やかに楽しく暮らす島んちゅ達が、ハニカミ気味にお待ちしています。
読んでくださって、みへでぃろでょー(ありがとう)!!