つくろう、島の未来

2022年12月05日 月曜日

つくろう、島の未来

宇宙のように広く深い島文化の世界を知る本をご紹介。リトケイ編集部からのオススメ本に加えて、全国の離島地域にある図書館や私設図書室の皆さんがオススメする「初心者向け」「玄人向け」「司書さんのいちおし」の本も紹介します。ここでは、利尻島(りしりとう|北海道)から壱岐島(いきのしま|長崎県)まで33冊をご紹介します。

※ 紹介いただいた本の中には絶版のものや一般流通していない書籍も含まれます。ぜひ、現地の図書館で読んでみてください。

※この記事は『季刊ritokei』36号』(2021年11月発行号)掲載記事です。フリーペーパー版は全国の設置ポイントにてご覧いただけます。

01『素のままりしり遺産・33』
アーティスティック アコードアソシエーション 著(利尻ふる里・島づくりセンター/2009) 
小さな写真集ですが、33のテーマで選ばれた写真は、利尻に住む人なら誰もが「ああ!」というものばかり。近所の人やもしかして自分が写っているかも?と探したくなるような本なのです。

02『けっけのけ 利尻島本泊ものがたり』
佐藤萬 著(自費出版/1997) 
著者の萬さんは、大正12年の利尻生まれ。漁業や冠婚葬祭、子どもの遊びなど、自身が見て聞いて、実際にやってきたことを書かれています。各項、短くまとめられているので、興味のあるところから読めます。

03『田村一著作撰集』
田村一 著(田村一著作撰集刊行委員会/2018)
利尻の昭和時代を子ども目線で、島ことばで綴った小説集。著者の子ども時代が生き生きと描かれ、海岸で昆布拾いをしたり、一斗缶をガンガン叩きながら歩く子どもたちが、目に見えるようです。

推薦人:利尻町交流促進施設 郷土資料室 佐藤里恵さん

04『私本・大島漁協追憶 その栄光と蹉跌』
水上忠夫 著(三陸印刷/2014)
明治36年に設立された気仙沼大島の漁業共同組合が、2007年に宮城県漁協に統一されるまで、戦後の地域振興や東日本大震災からの復興など110年間の功績を振り返る。

推薦者:リトケイ編集部

05『佐渡自慢』
伊藤ヨシユキ 著(伊藤善行/2015)
佐渡の風景や文化などを収めた写真集です。風景だけでなく、観光スポットや仕事風景、特産物などが綺麗な写真で紹介されています。vol.2も出ており、更に素敵な写真を楽しめます。

06『佐渡相川郷土史辞典』
相川町史編纂委員会 編(相川町/2002)
旧相川町の郷土史辞典ですが、相川の事だけでなく、佐渡全体の民俗・文化・人物を始めとしたとても広範囲な内容を収録しており、調査の際にとりあえずこの本にあたることも少なくありません。

07『佐渡伝説殺人事件』
内田康夫 著(KADOKAWA/1987)
「浅見光彦」シリーズ内の一作としてドラマ化もされた小説です。シリーズのファンなのですが、本作は佐渡が舞台となっており、登場した場所に行った際にふと思い返してしまいます。

推薦人:佐渡市立中央図書館 本間春菜さん

08『北前船が運んだ民謡文化』
三隅治雄 著(第三文明社/2021)
江戸から明治にかけて島国の海運を担い、各地に繁栄をもたらした北前船。佐渡島や隠岐諸島、瀬戸内海の島々など、寄港地に残る「唄」を起点に北前船がつないだ文化を探る。

推薦者:リトケイ編集部

09『ボニンアイランドの夏 ふたつの国の間でゆれた小笠原』
佐藤真澄 著(汐文社/2012)
6年生の啓太がおばさんの取材に付いてきた父島でいろいろな人に出会います(ほぼ実在の人たち)。島の歴史・自然・風景・味、啓太の見た小笠原を感じてもらえたらと思います。

10『世界自然遺産 小笠原諸島』
東京都立大学小笠原研究委員会 著(朝倉書店/2021)
父島に研究施設を置く東京都立大学の研究者の方々が書かれた本です。少し固いかなとも思いますが、前半に自然、後半に文化・生活と客観的によく捉えられています。

11『原色 小笠原の魂 The spirit of Ogasawara Islands 小笠原諸島返還50周年記念誌』
小笠原諸島返還50周年記念事業実行委員会記念誌部会 著(小笠原諸島返還50周年記念事業実行委員会/2018)
前半に現在の小笠原や島民のインタビュー、直近の小笠原諸島を知ることができます。後半に歴史年表あり。個人的には巻末の物価比較表(対都内)がおすすめです。

推薦人:父島図書室 Oさん

12『鳥羽・祭人の祈り 北出正之写真集
北出正之 著(MKフィルム工房/2015)
三重県内の有人離島は、鳥羽市と志摩市にあります。『鳥羽・祭人の祈り』は、鳥羽市の祭りを取り上げた写真集です。鳥羽市内の有人離島で行われている祭りを、写真で見ることができます。

13『鳥羽志摩の國 民俗歳時記』
山川芳洋 著(伊勢文化舎/2016)
鳥羽市や志摩市など志摩半島の1年間の行事を集約した本です。志摩半島では海に関する行事が多く行われており、鳥羽市や志摩市の離島の行事も写真とともに紹介されています。

14『現代の海女 ー伊勢志摩の海女に魅せられてー』
李相海 著(青山ライフ出版/2015)
神島はじめ伊勢志摩の海女を紹介した本です。海女が関わる神事や祭りなどの特色ある行事や、海女の現在について知ることができます。鮮やかな写真が印象的な1冊です。

推薦人:三重県立図書館 吉田さん・高橋さん

15『家島町閉町記念誌 瀬戸の潮路〜伝えたい風景 残したい記憶〜』
家島町 編(家島町/2006)
家島町閉町記念誌(現在は姫路市と合併)。島の方言なども含め家島の事をまとめた1冊です。

16『家島町誌』
家島町役場 編(兵庫県飾磨郡家島町 家島町役場/1979)
町制50周年を記念して発行された「家島」の事を知る事のできる1冊です。

推薦人:姫路市図書館家島分館 松本直子さん

17『ふるさと隠岐 西ノ島』
西ノ島町小中学校教員会 著(西ノ島町教育委員会/1995)
小学校の副読本として使われていて、西ノ島町の歴史、文化、産業などわかりやすく書かれています。郷土の偉人についても紹介されています。西ノ島をおおまかに知ることのできる資料です。

18『ふるさとレシピ集Ⅱ 〜つたえようジゲの味 みつけようふるさとの味〜』
西ノ島町食生活改善推進協議会・西ノ島町役場 健康福祉課 編(西ノ島町/2013)
季節のもの、行事食、アレンジレシピなど、西ノ島町の郷土料理の一つひとつを写真とレシピで紹介しています。

19『karoku ーにしのしまの本ー』
marumi3(まの悠)著(自費出版/2009〜)
西ノ島の出身である作者が、西ノ島の自然、行事、方言などを、可愛いイラストと文で紹介してあり、住んでいるものも他所から来た人もページをめくるたびほんわかとする本です。

推薦人:西ノ島町「いかあ屋」 真野理佳さん

20『いんのしまの民話と伝説』
河野寛 編(因島ジャーナル/1987)
因島に伝わる民話や伝説をまとめた本です。島民にはなじみのある場所や史跡がたくさん出てきます。生まれ育った島の意外と知らない由来を学べる1冊です。

21『因島史跡散歩』
因島文化財協会 編(因島文化財協会/2018)
因島の史跡をコース別に網羅しています。身近な生活文化遺産に焦点を当て、郷土を理解する1冊です。所在地図も掲載しており現地を散策する際にはとても参考になります。

22『ふるさとの想い出写真集 明治・大正・昭和 因島 オンデマンド版』
中島忠由 編(国書刊行会/2020)
在りし日の島民の生活を切り取る貴重なモノクロ写真集です。造船業、因島市であった頃の風景、民俗などが偲ばれます。

推薦人:尾道市立因島図書館 村上今子さん

23『ちょっと昔の子どもたちのくらし1 ①島の子げんたの春休み(広島県)』
荒尾美知子 文・福田岩緒 絵(あすなろ書房/2020)
1960年代を生きる小学生を主人公に、さまざまな地方の文化や暮らしが描かれる絵本のシリーズの1作目は、瀬戸内海の小さな島に暮らす少年と、町からやってきた少女のお話。

推薦者:リトケイ編集部

24『玉井 海幸彦と山幸彦』
片山清司 著(BL出版/2006)
男木島には二つの神社があります。一つは集落を見守るようにある豊玉姫神社、もう一つは海に寄り添うようにある加茂神社です。どちらも海幸彦山幸彦、そして豊玉姫に縁を持つ神社です。

25『瀬戸内文化誌』
宮本常一 著(八坂書房/2018)
瀬戸内全般の風習と歴史を網羅した本です。男木島の借耕牛についての記述もあります。瀬戸内の島はバラエティに富んでおり島々によって異る風習を知ることができる本でもあります。

26『島はぼくらと』
辻村深月 著(講談社/2013)
瀬戸内にある架空の島を舞台にした小説です。架空の島ですので全く同じというわけではありませんが、瀬戸内にある小さな島の雰囲気をよく捉えた物語です。

推薦人:男木島図書館 額賀順子さん

27『五島百景画集』
山本二三 著(マウンテンブック/2021)
「天空の城ラピュタ」「もののけ姫」等の背景画を手掛けた山本二三氏が郷里五島のいろいろな表情を描いた画集。ふるさと五島を想う人、まだ訪れたことがない人も懐かしい気持ちになれる。

28『知っておきたい!ちょっと変わった五島雑学事典』
永冶克行 著(自費出版/2006)
五島の予習復習はこの1冊でOK!

29『ばらかもん』
ヨシノサツキ 著(スクウェア・エニックス/2009〜)
福江空港に着いた半田が、テーラーに揺られて富江に向かうシーンは衝撃です!(テーラー……ご存知でしょうか?)

推薦人:五島市立図書館 里道由香さん

30『消された信仰「最後のかくれキリシタン」ー長崎・生月島の人々』
広野真嗣 著(小学館/2021)
「隠れキリシタンが暮らす島」から“外されてきた”という平戸諸島の生月島で、信仰を受け継いできた人々の姿を追いかける本作。第24回小学館ノンフィクション大賞受賞作。

推薦者:リトケイ編集部

31『漫画・カルチャー誌「COZIKI」創刊1号〜4号』
(ライスプレス/2018〜)
日本最古の歴史書「古事記」に描かれる登場人物をモチーフに、漫画、写真など様々な分野のアーティストが参加し、壱岐を舞台に現代の“新たな神話”を創作するカルチャー誌です。

32『島の科学 1〜58巻』
壱岐「島の科学」研究会 著(壱岐「島の科学」研究会/1967〜)
1967年の1号から2021年の58号までのシリーズ。郷土壱岐を人物、歴史、社会、自然科学の分野から解明し紹介している郷土資料です。

33『石田のむかし話(第1号)(第2号)』
石田小学校生涯学習プラザ民話研究会 著(壱岐市/1995)
壱岐市石田町で平成7年に発行された郷土資料。昔から伝わる民話や当時の人のくらしなどがわかるむかし話の本です。

推薦人:壱岐市立石田図書館 中村由美子さん

>> 島Books 島の文化を知る70冊<2>に続く

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