つくろう、島の未来

2024年04月20日 土曜日

つくろう、島の未来

「リトルコミュニティの経済学」ゲスト講師③ 「五島列島支援プロジェクト」小島由光りさん。自身のルーツである長崎・五島列島の地域振興活動、農水産物の流通、観光誘致・紹介、文化的景観保全活動に携わられています。ここでは各講師の紹介と、注目理由についてお1人ずつご紹介します。

【第3回】五島列島支援プロジェクト 小島由光さん

飲食店経営や農水産物の流通支援を仕事とする小島さんは、「五島列島支援プロジェクト」として、自身のルーツである長崎・五島列島の地域振興活動、農水産物の流通、観光誘致・紹介、文化的景観保全活動に携わられています。


五島列島といえば恵みの海。大変多くの美味しい「魚」が水揚げされます。しかし、そうした水産物の多くは「大都市圏で消費されるものはほとんどなかった」と小島さんは言います。



6852島の離島からなる日本は、離島でなくても海の隣接地域は多く、それぞれの港に豊かな水産物が集まります。それらは地域経済をまわす「稼ぎ」でもありますが「消費圏が遠い」が遠い場合、いくら美味しい食材であっても消費者に届かず、届けるための加工や流通の仕組みに地域は頭を悩ませます。


『季刊リトケイ』04号で小島さんに遠隔地の流通課題について伺った際、まず「鮮度の問題」「流通コストの高さ」「食文化の違い」の3大課題があり、加えて「島外の人が手に取りやすい企画になっていない」ことも教えてくれました。


小規模・離島経済において「流通」は最大課題ではありますが「感覚」も重要な課題。ルーツは離島であるものの千葉で生まれ育った小島さんは、昨年都心に五島列島の鮮魚が味わえる飲食店もオープン。日々お客様の声を耳にするだけに、大消費圏の消費感覚と地域の感覚のズレも端的に指摘します。


五島列島支援プロジェクトの活動は、首都圏での売上の一部が五島列島の景観保全に活用されることから、水産流通活性と地域貢献の一体型の取り組みとして2011年には「フード・アクション・ニッポンアワード」の製造・流通・システム部門で『優秀賞』を受賞。そんな小島さんには、遠隔地と消費圏の間にある流通課題と解決策について伺います。



【第3回】 2013年3月9日(土)13:30~17:00
「離島コミュニティと消費圏の間にある流通課題の解決策」
五島列島支援プロジェクト 株式会社スーパーソニック 代表取締役 小島由光氏

1971年、千葉県生まれ。外食企業、飲食店経営コンサルタントとして全国 で300店舗以上の店舗開発を行う。雑誌での執筆なども多数。「緑提灯」の 経営相談も行う。2010年に「五島列島支援プロジェクト」を立ち上げ、五島列島の地域振興活動、農水産物の流通、観光誘致・紹介、文化的景観保全活動を行う。五島列島支援プロジェクト>> http://www.gotoproject.jp


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