つくろう、島の未来

2024年12月08日 日曜日

つくろう、島の未来

与那国島から利尻島まで10島10人の島人へ編集長からの質問。Q1からQ9まで連載でお届けします。

鯨本Q9.

  • 海を隔てた島から日本をながめた時、6852の島でできたこの国が、たとえば10年後、世界の国々からどんなふうに噂される国だったら良 いでしょう。また、その理想のために、この国の人々は何を大事にしたほうがいいのでは、と思うことがあったら教えてください。

島人A9.

  • 猪俣 哲(与那国島・沖縄)

    すでに世界的にみて礼節を重んじる日本人の評価はダントツで高いはずですし、誇るべき文化も持っています。経済的な影響力も19?ヶ国中1~3位 です。ネガティブな面としては主体性がないなど外国から指摘されている通りだと思います。裏を返せば世界から期待されているようなリーダーシップ を主体的に発揮する事が必要です。私たちはまず、自分たちの住む地域の歴史、日本の歴史をよく勉強した上で理想をかかげ、何を大切にすべきか再考 すべき局面に差し掛かっていることを認識しなければいけないと思います。以上が達成されれば噂は自然とついてくるでしょう。

  • 宝島トシエ(宝島・鹿児島)

    以前は社会経済や、政治に対して不満ばかりでした。しかし最近では大きな社会を見て不満ばかり言うのではなく、まず自分の身近な小さなところから見つめ直し変えてゆく、ということをしています。そうすることで今までみえなかったものが見えてくるようになりますし案外ミクロなコミュニティこそ今の日本の縮図だと思うようになりました。
    まずは、身近な人や物を大切にする気持ちをもつ。これこそが将来日本が世界に誇れるお国柄になってほしいと思っています。

  • ミセスたんかん(徳之島・鹿児島)

    「旅行に行くなら日本だな!」と噂されたいです。今でも十分おもしろい国だとは思います。
    四季折々の風景、伝統行事・・・それをいかに残していくか・・・自然を大事にする心、人との絆を大事にする心、・・・やはり何事も少子化問題は外せないかと。

  • ヤマシタケンタ(上甑島・鹿児島)

    美しい国。それぞれの土地に色々な食べ物や、歌や、踊りや、言葉があって、誇れる仕事がある。その日常の暮らしが織りなす美しい風景と、豊かな自然環境がどこまでも続いているような日本。互いに違いを認め合うことで、良さをのばしていける環境づくり。そのためにまずは、自分の故郷の歩んできた過去を振り返ってみようと思う。

  • ベベンコビッチ(福江島・長崎)

    ふるさとや地域を支えるときに、何もその地域に暮らしている人だけで考える必要はないということです。手塩にかけて育てた人材が、当たり前のように流出し、島外で、その実りを収穫される大きな矛盾がある一方、それらの人たちが故郷を忘れてしまっていない事実も感じています。故郷を強く想う島が育てた人材を、地域づくりに組み込んでいくシステムを考えること。これは島以外の過疎地域も同じで、残る者と出た者との共同作業を通して相互に成長し、「ふるさと愛」を広域で生かす国づくりができればと思います。

  • 古崎公一(岩城島・愛媛)

    先代の日本人の製造に対する真面目さがこんな小さな島国日本を世界でTOPレベルの経済大国にさせた事は事実です。真面目にいいものを作って、それが高付加価値商品として売れるというのがこれからの日本の目指す道だと思います。私は人間が一番大事にしなければならない「農業」を推進していきたいです。その為にはフェアートレードで農家さんにきちんとお金が行くようなシステムにしていきたいです。農業は儲かる産業である事を証明し、農家の子供や孫がその後を安心して継いでいけるような、また農業への新規参入の道筋も作っていきたいと思っています。

  • 大野圭司(周防大島・山口)

    EUをモデルとした、瀬戸内海にある島々と沿岸市町で構成される「瀬戸内海共同体(SSU)」を設立し、日本の中に、もうひとつ国をつくる。ヨーロッパの方々が東京や京都でなく、瀬戸内海で一ヶ月暮らしたいと思ってもらえるようにしたい。そのために、都会に集中している人材を、瀬戸内海の島おこしに貢献できる仕組みをつくりたい。

  • 沖山雄一(三宅島・東京)

    日本はクールな国だと言われると嬉しいですよね。カッコいい。
    日本には外国人が学びたいと思う伝統や技術がたくさんあります。染めや繊細な仕事、考えられた美、奥ゆかしさ、一歩引いた美徳、江戸時代から日本人は質素という中にシンプルであることを見出してきました。シンプルとは無駄がないことだと思っています。最近、BSフジの「北の国から」を見ていて、日本の質素やシンプルな暮らしの良さを再確認しています。最初にも書きましたが島暮らしで目指すのは実は黒板五郎なんじゃないかとも思っています。純も最初は都会に戻りたいと思っていましたが、だんだん富良野に住むことを選んでいきます。日本人の心の奥にあるシンプル(質素)さ、そして日本のシックなカラー(伝統色)などが表現されたら良いんじゃないかなぁ~と思います。日本はシンプルで静かで美しい国だと言われたら嬉しいですね。

  • IKKO(八丈島・東京)

    人と自然に優しい国になって行けたらいいと思います。

  • 横山知己(利尻島・北海道)

    文化の継承を大事にし、限りある自然と資源を守り、秩序がある国民であること、どんな逆境にも負けない国であること。

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