つくろう、島の未来

2021年12月01日 水曜日

つくろう、島の未来

有人離島418島のうち国が定める「離島振興法」の対象地域は254島、108市町村(平成25年4月現在)。指定によりハード整備支援や各種ソフト支援が受けられるなど、メリットのある同法の「離島指定基準」が1964年以来約半世紀ぶりに見直されている。

■半世紀ぶりに「離島指定基準」見直し指定離島は259島に

 有人離島418島のうち国が定める「離島振興法」の対象地域は254島、108市町村(平成25年4月現在)。指定によりハード整備支援や各種ソフト支援が受けられるなど、メリットのある同法の「離島指定基準」が1964年以来約半世紀ぶりに見直されている。

 6月27日、国土交通省の諮問機関「国土審議会離島振興対策分科会」が開かれ、小豆島(香川県)、沖島(滋賀県)、沖之島(香川県)、前島(岡山県)、似島(広島県)、興居島(愛媛県)の6島を新たに離島振興法の対象とする方針が発表された。また、同じく検討対象であった厳島(広島県)と大島(香川県)は、船便や就業者数の多さから指定が見送られ、交通環境が整う淡路島(兵庫県)の一部と、無人化した高島(島根県)は離島指定を解除される見込み。7月にも正式に指定される。

 見直しのきっかけは、同法改正の過程で見えてきた離島における社会状況の変化などを踏まえて生じたもの。制定間もない1955年と比べて外海の一部および内海離島の人口は約70%減少するなど、大幅な人口減少が続く現状や、モータリゼーションの進展により本土側の交通環境が改善し、相対的に離島の隔絶性は悪化したことなどが根底にある。これら離島の状況も踏まえ、今年度から新たにスタートした改正離島振興法では、「目的」や「基本理念及び国の責務」として、新たに「居住する者のない離島の増加の防止等」が規定された。 

 指定基準の改正案では人口要件が「おおむね100人以上」から「おおむね50人以上」に引き下げられるほか、「内海で最短航路距離がおおむね10キロ以上、定期船の寄港回数がおおむね1日3便以下」であった地理要件も「内海・内水面で同おおむね5キロ以上、同おおむね6便以下」に緩和される。

 「離れる島」と書く「離島」は、戦後にはじまった離島振興の流れから使わるようになった法律用語と言われ、島に暮らす人は自らが暮らす島を「離島」とは表現しない。しかし敢えて「離島」として指定されることで、離島振興に係る財政支援も受けやすくなる。ほとんどの島が人口減少に悩むなか、基準緩和は多くの島に良策を生むきっかけとなる。

▼見直しにより離島指定が検討された島々 [島名]行政区/人口(H22年度国勢調査)/本土からの距離/人口減少率
[前島]岡山県瀬戸内市 199人 0.9km △15.0%
[似島]広島県広島市 919人 9.2km △26.4%
[小豆島]香川県土庄町・小豆島町 30,167人 22.0km △12.7%
[沖之島]香川県土庄町 75人 22.1km △22.7%
[興居島]愛媛県松山市 1,279人 2.0km △25.6%
[沖島]滋賀県近江八幡市 343人 3.3km △29.0%
[大島]香川県高松市 115人 4.8km △60.3%
[厳島]広島県廿日市市 1,760人 2.0km △19.7%

※尚、2013年6月現在の離島経済新聞社が掲載対象とする離島基準は「北海道・本州・四国・九州・沖縄本土の人口100万人を越える島を除いた住民登録のある有人島※架橋の有無は問わず」となるため国の定める離島指定基準の限りではありません。

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