全国から優れた海洋ごみ対策の取り組みを表彰し、日本のモデル事例として世界に発信する「海ごみゼロアワード2021」(日本財団・環境省 共同事業)が今年も開催されます。応募は5月20日(木)まで。
海ごみゼロアワード2021公式サイト
島々の団体も続々受賞!「海ごみゼロアワード」
海を漂う漂流ごみや、海岸に流れ着く漂着ごみ、海底に堆積する海底ごみなど、「海ごみ」といわれる海洋ごみは、世界規模での解決が求められています。(詳しくは、2019年5月発行のリトケイ『海ごみ特集』をご覧ください)
日本財団と環境省の共同事業として2019年にスタートした「海ごみゼロアワード」は、全国から優れた海洋ごみ対策の取り組みを募集・選定し、日本のモデル事例として世界に発信を行う活動。今年で3年目を迎えます。
昨年開催された「海ごみゼロアワード2020」では、山形県の飛島(とびしま|酒田市)で、漂着ごみの回収と、海洋ごみや環境について学べる体験型環境ツアーを開催するNPO法人パートナーシップオフィスと合同会社とびしまの2団体が、合同で日本財団賞(アクション部門)を受賞。2019年度には「一人の100歩から100人の一歩へ『拾い箱』プロジェクト」を推進する与論島(よろんじま|鹿児島県)の誇れるふるさとネットワークも受賞しました。
飛島では、大量に流れ着く漂着ごみに住民だけで対応することが難しくなり、2001年より島外からのボランティアを募集してごみを拾う「クリーンアップ作戦」がスタート。2014年からはごみ拾いに加え、親子で海洋ごみについて学べるツアーも行なっています。
海ごみゼロアワードをきっかけに生まれた新たな交流も。「海ごみゼロアワード2020」で審査員特別賞を受賞した仙台高等専門学校の研究室は、受賞式で出会った合同会社とびしまとの交流を重ね、共同プロジェクトとして回収した海ごみを運ぶためのロボット開発をスタート。2020年12月からは飛島の海岸での実地検証も始まりました。
合同会社とびしま代表の松本友哉さんは「島の課題を共有することで生まれる関係づくりに可能性を感じている。今後はさまざまな地域課題にも取り組んでいきたい」と期待しています。
飛島での実地検証の様子
「海ごみゼロアワード2021」では、海洋ごみの対策や削減につながる「アクション(活動)」や「イノベーション(技術開発)」、「プロダクト、製品」「政策」「調査、研究」「アイディア」など、幅広い取り組みを募集。
応募締め切りは2021年5月20日(木)17時まで。詳しい応募方法や申請書類のダウンロードなどは、「海ごみゼロアワード2021」公式Webサイトからご確認ください。