つくろう、島の未来

2021年10月24日 日曜日

つくろう、島の未来

九州と沖縄の間に浮かぶ奄美群島の沖永良部島(おきのえらぶじま)は、知名町(ちなちょう)、和泊町(わどまりちょう)の2町合わせて約1万2,000人が暮らす中規模の島。実は「ワーケーションにおすすめ」という沖永良部島に暮らす宮澤夕加里さんが、島のワーケーションスポットや滞在方法について全5回の連載で紹介します。(前回の記事はこちら

(取材・宮澤夕加里)

ワーケーションの最大の楽しみは何と言っても、仕事を離れたOFFの時間。そこで今回は、沖永良部島の自然や文化を満喫できるアクティビティをご紹介します。

美しい海を存分に楽しむ体験はもちろんのこと、“洞窟の聖地”とも呼ばれる島の地底を探検するケイビングも人気です。また、ゆっくり島巡りできるサイクリングツアーや、雨の日OKの工芸体験も要チェックです。

何はなくとも、海で遊ぶ!

沖永良部島はその海岸線のほとんどを、隆起サンゴ礁の切り立った断崖や岩場に囲まれた島です。そしてその間を縫うように約110のビーチが点在し、透明度抜群の海へのアプローチとなっています。

知名町にはトイレ・シャワー完備の海水浴場が2カ所(屋子母海岸、沖泊海浜公園)あります。ほかにも大河ドラマの撮影が行われた風光明媚な海岸や、まるで無人島のような穴場ビーチもあるので、ぜひお気に入りを見つけてみてください。地図には記載されていないこともあるので、地元の人に行き方を聞いてみるとよいでしょう。

海に入るときは、ゴツゴツした岩場で足を切らないようマリンシューズは必携です(手袋もあると安心)。おきのえらぶ島観光協会ではシュノーケルマスクやフィンなどもセットでレンタルを行っているほか、ホームセンターでも購入できるのでぜひ利用してください。

いざ海に潜れば、浅瀬でも色とりどりの熱帯魚やサンゴを見つけることができます。運がよければウミガメにも遭遇することもありますよ! 海水浴は4月上旬から10月頃までですが、ダイビングや釣りは一年中楽しむことができます。

むがむがダイビング提供

海は好きだけど泳ぐのはちょっと……という方には、おきのえらぶ島観光協会が主催するビーチピクニックツアーがおすすめ。ビーチでお弁当やおやつを食べたり、ハンモックに揺られたり…….。潮騒に耳を傾けて、ただただ流れる時間に身を任せるのも贅沢な過ごし方ですよね。

おきのえらぶ島観光協会提供

いざ、ケイビングで地底の冒険へ!

実は沖永良部島は、愛好家の間で「洞窟の聖地」と呼ばれるほど地下に鍾乳洞が発達している島です。その数は200~300とも言われ、島内最大の大山水鏡洞は安家洞(岩手県)、秋芳洞(山口県)に次ぐ国内第3位の長さを誇ります。

近年、この鍾乳洞を探検する「ケイビング」というアクティビティが人気を集めています。つなぎのスーツにヘルメット、ヘッドライトを着用して道なき道を進むのですが、水の中をザブザブ歩いたり、天井が低い場所をほふく前進したり、地上では味わえないスリルがいっぱい! 体力的にハードなコースもありますが、たどり着いた空間でガイドさんが見せてくれる洞窟ライトアップは、言葉を失うほど幻想的な光景です。

沖永良部島ケイビング協会沖永良部島ケイビングガイド連盟にてガイドツアーを通年開催。直接お問い合わせください。

沖永良部島ケイビング協会提供
沖永良部島ケイビング協会提供

洞窟散策を気軽に楽しみたいときは、「日本鍾乳洞九選」にも数えられる昇竜洞へ。その一部に遊歩道が整備されていて、所要時間40分ほどで美しい鍾乳石の造形美を見て歩くことができます。

自転車ならではのスローな島旅を楽しむ

レンタカーで島をドライブするのもいいですが、潮風を感じながらのサイクリングも気持ちがいいですよね。しかし、外周約56㎞ある島の見どころをすべて自転車で巡るのは予想以上にハードなもの。しかも地図にない道も多く、いつの間にか迷子になってしまう…….なんて心配もあります。

そこでおすすめなのが、地元ガイドの案内のもと体力に合わせたコースを進むおきのえらぶ島ハイライトサイクルガイドツアーです。車では見過ごしてしまうような一瞬の美しい光景に出会えたり、すれ違う人との会話を楽しめたり、ゆっくりと小回りのきく自転車ならではの楽しみがあります。新たな沖永良部島の魅力を発見できるかもしれませんね。

伝統文化にふれる、ものづくり体験

旅の思い出に、誰かへのお土産に、その土地ならではのものづくりを体験するのも素敵な時間です。

かつて沖永良部島では、糸芭蕉の繊維から糸を紡ぎ織り上げる芭蕉布(ばしょうふ)がつくられていました。しかし時代の移り変わりと共にその技術を継承する人が減り、現在は知名町・下城集落にたった1軒、沖永良部島芭蕉布会館が残るのみとなってしまいました。

ここで糸芭蕉の栽培から織りまでのすべての工程を手掛ける長谷川千代子先生は、元は大島紬の伝統工芸士でした。「沖永良部の芭蕉布を途絶えさせてはいけない」という想いから、59歳で人間国宝である沖縄県・大宜味村の平良敏子先生に弟子入りし、その技術を学びました。

芭蕉布会館を訪ねると、一つひとつ丁寧につくられた作品を見ることができるほか、タイミングが合えば作業の見学もできます。また、芭蕉の糸を使ったモビールづくりやミサンガ編みなど、簡単な工芸体験メニューもあるので事前に電話でお問い合わせください。屋内なので雨の日でも安心です。

日課のワークアウトを旅先でも

ここまでさまざまなアクティビティをご紹介してきましたが、「仕事に追われてゆっくり遊ぶ時間が取れない!」なんてこともあるかもしれません。また、旅行中もジムでの運動を継続したいという方もいらっしゃるでしょう。

そんなときは、スポーツクラブCircle 沖永良部を利用してみてください。

なんとビジター利用料500円で10種の最新フィットネスマシンや自重トレーニング器具が使い放題。そのほかヨガ教室やマッサージルームもあり、高校生から70歳代まで老若男女問わず利用されています。令和3年度中にはシャワールームも完備され、オンラインでのフィットネスプログラムも導入予定です。

海を一望するジムで、自分のペースで汗を流してリフレッシュしてくださいね。

以上、沖永良部島・知名町でおすすめのOFFの過ごし方でした。次回は<グルメ編>をお届けします。

離島経済新聞 目次

ここがおすすめ。沖永良部島×ワーケーション

鹿児島と沖縄の間に浮かぶ奄美群島の沖永良部島。知名町(ちなちょう)、和泊町(わどまりちょう)の2町があり、両町合わせて約1万2000人が暮らす中規模の島は、実に「ワーケーションにおすすめ」という。知名町在住のライター宮澤夕加里さんが、沖永良部島でおすすめのワーケーションスポットや、滞在方法について全5回の連載で紹介します。

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