つくろう、島の未来

2024年12月21日 土曜日

つくろう、島の未来

奄美群島の島おこしプレゼンイベント「島サバクリエイティブGCD(ガシド)」の第2回目が2016年3月13日に開催され、群島から7名の男女が自らの活動や島への想いをプレゼン。東京では、在京の若手出身者有志による視聴会も催された。

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東京で催されたGCDパブリックビューイングの模様

20〜30代の男女7名が語った、島への想い

2016年3月13日、今年で2年目となる奄美群島の島おこしプレゼンテーションイベント「島サバクリエイティブGCD(ガシド)」が奄美大島(あまみおおしま|鹿児島県)・名瀬(なぜ)の総合宴集会場「奄美観光ホテル」(通称 あまかん)にて開催された。

「島サバクリエイティブGCD(ガシド)」(以下、GCD)は、奄美の方言で「何かを企画し段取る・実行する」という意味をもつ「さばくる」と、「その通り・そうだ」と共感を表す「がしど」という言葉を盛り込んだネーミング。奄美群島で実施されている若手人材育成事業の成果発表会として、昨年3月に第1回が催された。

GCD当日は、民謡日本一に輝いたシマ唄の唄者や、農家の連携を図り農業ビジネスを育てる農業法人代表、伝統工芸の泥染を生かしたアウトドアブランドの代表、島の住民や観光客も巻き込んだゴミ拾いプロジェクトの発起人など、奄美群島の各島から集った20〜30代の男女が、自らの島おこし活動や島へ向ける想いを15分間のプレゼンテーション形式で語った。

方言交じりのトークが人気の、奄美大島のコミュニティFM「あまみエフエムディ!ウェイヴ」のパーソナリティ 渡陽子氏は、東京での会社員時代から奄美大島に帰ってラジオで話すようになるまでを振り返り、生まれ育った田検(たけん)集落への想いを「大きな集落に挟まれた地域で、優柔不断といわれることも多いけれど、いろんな意見をすり合わせながら限られたエリアで暮らしている。将来はシマのおばあちゃんたちのように在りのままで生きていけたら」と愛情を込めて語り、会場では涙ぐむ来場者の姿もみられた。

奄美群島の出身者が集う郷友会ネットワークは、海外にもある。イベントの様子はインターネット中継され、全世界からの視聴も可能にした。2015年3月に実施された第1回のGCDと併せて、動画配信サイトYouTubeで全映像が公開されている。

■画面越しに島を想う。東京の若手らが同時視聴会を企画

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東京と奄美を結び、ビデオ通話でメッセージを送る一幕も

奄美大島で開催されるGCDをリアルタイムで観ようと、東京では群島出身の在京若手有志による視聴会も催された。

渋谷で奄美大島出身者が営む飲食店「六調(ろくちょう)」に、群島出身者やファンなど十数名が集結。無料通話ソフトのSkypeを使って奄美大島の会場と東京を結び、ビデオ通話でメッセージが交わされる一幕もあった。

「知っている方の普段見ることのない一面や、郷土愛を感じた」(奄美大島リピーターの女性)など、イベントの中継が終わってからも、奄美黒糖焼酎を片手に観覧者同士の会話が弾んでいた。

■「島サバクリエイティブGCD」報告者一覧(発表順・敬称略)

喜界島 川畑さおり(奄美民謡 唄者)
徳之島 長野将武(農事組合法人アグリ徳之島 理事・徳之島コーディネーター)
奄美大島 島崎仁志(アウトドアブランド「devadurga(デヴァドゥルガ)」ディレクター)
沖永良部島 鎌田孝士(有限会社鎌田農産 青年農業士)
奄美大島 安田祐樹(MY LIFE STUDIO 代表・余興 Y-1グランプリ 主催者)
与論島 池田龍介(誇れるふるさとネットワーク代表)
奄美大島 渡陽子(あまみエフエムディ!ウェイヴ パーソナリティ)

「島サバクリエイティブGCD」東京視聴会レポ(後編)に続く


【関連サイト】

第1回「島サバクリエイティブ GCD」YouTube動画


第2回「島サバクリエイティブ GCD」YouTube動画

     

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