新潟市の西、約45kmの日本海に浮かぶ佐渡島(さどがしま|新潟県佐渡市)で、中高生の7チームが島おこしプランを企画。4月下旬に開催された屋外カフェイベントを皮切りに、島内でさまざまな取り組みを展開している。(写真提供:佐渡キャリア教育ネットワーク)
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中高生7チームが島おこしプランを発表
3月19日、佐渡市内で佐渡の中高生7チームによる島おこしプランの発表会「佐渡を豊かにする中高生のPROJECT」が催された。会場には子どもから大人まで様々な世代の住民が集まり、各チームの発表に耳を傾けた。
挑戦した中高生7チームは、発表会に先立つ事前研修で、専門の講師から企画の立ち上げや計画の立て方、伝わりやすい発表方法、協力者の探し方などを学習。
発表会の当日は、佐渡市副市長、地元企業代表、新潟県庁職員、子育て支援団体代表ら5名が子どもたちの企画を審査。「プレゼンテーション能力」「実現可能性(収益性)」「独自性」「妥当性」「地域貢献性」などを基準に、企画の評価や改善点などのアドバイスも行われた。
佐渡キャリア教育ネットワークの展望
「佐渡キャリア教育ネットワーク」のメンバーとしてプロジェクトを支援する佐渡市地域おこし協力隊の斉藤千里さんは、「審査員から答え難い質問が投げかけられる場面もありましたが、事前研修で企画について深く考える時間を取っていたので、臨機応変な受け答えができていました」と話す。
今後は「佐渡キャリア教育ネットワーク」のメンバーが各チーム専属のメンター(※)として付き、企画実現までをサポートしていく。
※メンター……仕事上や人生の指導者、助言者。指示や命令ではなく、助言と対話による気づきで被育成者の自発的・自律的な成長を促す
メンターの一人でもある斉藤さんは、中高生たちの成長を日々目の当たりにしているという。
斉藤さんの支援するチームは夏に海を楽しむイベントとして、水上アスレチックを企画。発表会でのプレゼンを見て「プロジェクトに役立ててほしい」と寄付をしてくれた来場者がいたことをきっかけに、チームは「寄付で資金を集めよう」とインターネット上で寄付を募るクラウドファンディングを活用した資金獲得を目指して動き出している。
「小さな気づきをきっかけに、できることをぐんと増やして成長していく中高生たちを見ていると、大人が無理だと思うようなことも実現してしまいそうな勢いを感じます」と斉藤さんは話す。
4月22日に開催された屋外カフェイベント「あの日見た佐渡の景色を僕達はもう忘れないPROJECT SPRING IMAGINATION」は、「佐渡を豊かにする中高生PROJECT」の第1弾。同イベントを皮切りに、今後も島内でさまざまな取り組みを展開していく予定だ。
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あの日見た佐渡の景色を僕達はもう忘れないPROJECT
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