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レポート

【奄キャンものづくり #06】ものづくり訪問:喜界島・結いグループ喜界(後編)

奄美群島で行われている島の特産品づくり「奄キャンものづくり事業」。奄美大島、喜界島、徳之島、沖永良部島、与論島の5島でつくられている産品についてご紹介します。今回は、3月初旬に東京で開催される販売会に、奄キャンで育てた商品を出品する喜界島の「結いグループ喜界」を訪ねた後半をお届けします(前編はこちら)。

■喜界島産のソラマメと黒糖をブレンドした「毎日・まめオレ」

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「喜界島の農作物を使った産品をつくることで、喜界島と農家に恩返しをしたい」という想いではじまった結いグループ喜界がつくる商品のうち、奄キャンでブラッシュアップを図っている商品は2つ。

ひとつめは、喜界島産のそら豆と黒糖をブレンドした黒糖そら豆粉「毎日・まめオレ」。喜界島のそら豆は白ゴマと同様、島に古くから伝わる在来種。「毎日・まめオレ」は、隆起サンゴ礁のアルカリ性土壌で育った稀少なそら豆と、島で生産された黒砂糖をふんだんに使ったインスタントドリンクです。

「オレ」という商品名の通り、小袋に入った黒糖そら豆粉をコップに入れ、牛乳を注いで混ぜるだけで栄養たっぷりの「まめオレ」ができあがるという商品ですが、アイデアソースは喜界島の各家庭でつくられていた「シマッカシ(型菓子)」とのこと。

米、そら豆、小豆などの粉と黒糖をもみ合わせ、菓子型で形をとった「シマッカシ」は、喜界島のお祝いの場面でよくつくられていましたが、今ではほとんど見られなくなったとのこと。そこで、あの味を気軽に味わってもらいたいという想いからインスタントドリンクの「毎日・まめオレ」が誕生しました。

忙しい朝に手軽に、島で育ったそら豆と栄養をとることができる「毎日・まめオレ」は、豆の味が濃く甘すぎないため、ドリンクとして味わうほか、トーストにかけても食べるのもおすすめ。喜界島には「まめオレ」の粉をお団子にまぶして提供している飲食店もあり、さまざまなアレンジレシピも楽しめます。

■喜界島の在来種。白ゴマが香る「胡麻しゃぶだれ」

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奄キャン事業でブラッシュアップを図る2つ目の商品は、日本一の生産量を誇る喜界島産の「白ゴマ」を使ったしゃぶしゃぶ用の「胡麻しゃぶだれ」です。

喜界島で数百年前から栽培されている在来種の白ゴマは、香り高さが特徴。アルカリ性の土壌で生産されるため、カルシウム、マグネシウム、鉄分、亜鉛などのミネラル分が豊富に含まれます。そんな白ゴマの栄養や香りを存分に楽しめるよう「胡麻しゃぶだれ」は生まれました。

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「胡麻しゃぶだれ」は、炒った白ゴマを練ってペースト状にし、昆布と鰹の合わせ出汁に加えながら、喜界島産のニンニク、黒糖(粉糖・ザラメ)、ミカンでアクセントをつけてつくられます。>稀少な国産ゴマの香りを贅沢に楽しめる「胡麻しゃぶだれ」は、しゃぶしゃぶのタレとして味わうのが定番ですが、つけ麺のタレとしてもおすすめとのこと。ゴマ好きにはたまらない商品です。

■微調整に微調整を重ねながら、売れて儲かるレシピに成長

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「毎日・まめオレ」と「胡麻しゃぶだれ」はともに、奄美群島広域事務組合、奄美群島観光物産協会主催が開催する「あまみ島一番コンテスト」で入賞するなど評価の高い商品に成長しています。結いグループ喜界の代表を務める体岡さんに、商品づくりで苦労したことについて伺うと、「つくりたい商品と売れて儲かる商品のギャップを埋めるのに苦労しました」と体岡さん。

ただ美味しいものをたくさん入れるだけではなく、「知ってほしい」「食べてほしい」という想いを商品に込めながら、きちんと原価を計算し、微調整に微調整を重ねていくことで、売れて儲かるレシピに仕上がったと体岡さんは語ります。

「奄キャンで指導を受けて原価計算が出来るようになった」と話す体岡さんは、指導を受けた日の懇親会でヤギ1頭を丸ごと食べたり、島の食材を使って鍋パーティをしたことなども楽しそうに語ります。

「喜界島って、季節ごとに美味しい食材がいっぱいあるのよ。ただ食べて呑むだけじゃなく、ちょっとひと工夫した料理を囲めば、話もどんどんはずんでね。それが一番勉強になったりするのよ」(体岡さん)。ちなみに体岡さんの趣味は日本舞踊。思いっきり楽しみたい時には和装で登場するなど、ユニークな一面も持っています。

■お客さんに「美味しい」って言っていただくのが一番

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農家に嫁いだお母さんらが商品づくりを行う、結いグループ喜界のみなさん。商品づくりや販売を行ううえで嬉しいことについて伺うと、「そりゃもう、お客さんに『美味しい』って言っていただくのが一番です。私たちも美味しいものを食べてもらいたいと思ってつくっているからね。美味しいって言っていただくと、自分たちの想いが通じたんだなぁと思うんです」と体岡さん。

「うちの商品を美味しいと言ってくれた人は、どんな材料を使ってるかも気になると思うんです。それで喜界島にある他の農産物も好きになってくれたり、喜界島自体にも興味を持ってもらえたりすると、農家さんや喜界島にいくつか恩返しが出来てるかなぁと思うんです」(体岡さん)。

商品を育て、お客さんに喜んでもらえることで、島や農家に恩返しがしたいという想いも叶えることができる。結いグループ喜界の願いは着実に叶っているようです。

■3月の販売会では「私たちから発信して新しい出会いをつくりたい」

最後に、3月に東京・青山で開催される販売会に向けての豊富を伺うと、「自分たちが『美味しくて身体に良い』と想いをこめてつくっている商品が、相手にきちんと伝わるかどうかが知ってみたい」と体岡さん。

「販売会場は青山でしょ。セレブな人も来るなら「高級志向」にもこたえられるかも興味はありますね」と笑いながら、「今までお取引いただいてる方々は、お客さん自らが『良いもの』を探しているうちに私たちや喜界島にたどり着いたみたいです。でも、販売会では私たちから発信して新しい出会いをつくろうと思っています」と豊富を語りました。

サンゴ礁が隆起しながら島ができあがって12万年という喜界島は、地質学上では非常に若い島ながら深い歴史が宿り、先人から受け継がれている知恵や逞しさは、子から孫へと伝えられています。体岡さんのお話からは、商品づくりの裏側にある「島と農家に恩返しがしたい」という想いがひしひしと伝わってきました。


\「島の味覚はいかがでしょう? 奄美群島 特産品ふるまい販売会」のご案内/

奄美群島で行われている島の特産品づくり「奄キャンものづくり事業」で育った、奄美大島・喜界島の特産品が東京に上陸します!

青山・国際連合大学前広場のFarmer’s Market@UNUにて、3月7・8日の2日間限定「島の味覚はいかがでしょう?奄美群島 特産品ふるまい販売会」を開催します。 事前アンケートにお答えいただき、会期中ご来場いただいたお客様には、奄美群島限定ノベルティをプレゼントさせていただきます。ぜひ、事前アンケートにご協力ください。

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>> 事前アンケートはこちらから

▼「島の味覚はいかがでしょう? 奄美群島 特産品ふるまい販売会」

開催期間:2015年3月7日(土)〜3月8日(日)
開場時間:10:00〜16:00
場所:青山・国際連合大学前広場 Farmer’ Market@UNU内
   (東京都渋谷区神宮前5-53-70)
ホームページ:http://farmersmarkets.jp/

離島経済新聞 目次

【奄キャンものづくり】奄美群島特産品づくりチャレンジ

「奄キャンものづくり」は奄美群島で行われている「特産品づくり」プロジェクト(主催:奄美群島広域事務組合)。奄美大島、加計呂麻島、請島、与路島、喜界島、徳之島、沖永良部島、与論島の有人8島からなる奄美群島で特産品をつくる事業者に向けた継続研修を通して、奄美群島産品を育てています。

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