つくろう、島の未来

2024年11月21日 木曜日

つくろう、島の未来

[どこで生まれても、可能性はある]ダヴィンチに逢いに渋谷へやってきた4人の中学生。この会をサポートする白仁氏は「どこの島に生まれても、チャンスはある」と語ります。

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[3]どこの島に生まれても、チャンスはある。

4つの離島からやってきた4人の中学生は、
東京の街とレオナルド・ダ・ヴィンチに出逢い、
沖縄の笑話を楽しんだ後、遅めの夕食に向かった。

夕食中、彼らに話を聞いてみた。

「学校の先生に聞いて、応募してみようと思いました。
 元々ダ・ヴィンチには興味があって、中学の先生が昔、
 パリのルーヴル美術館に行った話をしてくれて、
 その時に観た、モナリザがとてもすごい絵だったと聞いていました。
 このような機会がもらえて、本当に感謝しています」
(北大東島・宮里さん)

「絵は始めたばっかりだけど今日はモナリザとか見れたし、
 世界的にも有名な方の作品が見れて、本当によかったです。
 ものづくりが好きなので、将来はロボットとかつくってみたいです。
 今回は僕を選んでくれて、本当に嬉しかったです。
 島に帰ったらみんなに、ダ・ヴィンチのすごさを伝えたいです。
 渋谷は…自分の住んでいるところと違いすぎて頭がクラクラしました」
(波照間島・新城くん)

「ダ・ヴィンチは、テレビとか本とかでしか見たことがなくて、
 生でみる迫力に驚きました。離島だし、簡単には東京にも来れないし、
 ダ・ヴィンチにも逢えない。東京に来るのも初めてでしたが、
 めったにこんな機会はないと思って応募しました。
 本当に良い機会をもらえてありがとうございました。
 渋谷はあこがれの街だったんで、嬉しかったです」
(久高島・安里くん)

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黒澤さんは中学校で習うという、三線の腕前を披露してくれた。

「お父さんが芸術大学を出ていて、自分も小さい頃から描いていたんです。
 芸大を目指したくて、1人で石膏デッサンなどをしています。
 ダ・ヴィンチ展のことは、お父さんの友達が記事を教えてくれたんですが、
 新聞には詳しく載ってなかったから電話してみたんです。
 石垣には展覧会は来ないので。今回は本当に嬉しかったです。
 もし、新聞社の人が石垣島を対象外だと書いていたら応募していなかった。
 企画してくれた人も、新聞にしてくれた人も、記事をみつけてくれた人も、
 みんな合わさって今回、参加することができたから、感謝しています」
(石垣島・黒澤さん)

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今回、那覇から中学生を添乗してきた、
小浜島出身で、沖縄本島で建設設計工房を営む
山城東雄(やましろ・あずまお)さんは、石垣島生まれの
早稲田大学元総長 大濱信泉(おおはま・のぶもと)先生の言葉を彼らに贈った。

「どこで生まれたかは関係ない。いかに努力するかで決まります。
 みなさんも世界のトップアーティストになれる可能性があるんです」

そして、おきなわ離島応援団の白仁さんは振り返る。

「今回、子どもたちの目のかがやきを見て、
子どもたちを応援するつもりが、むしろ励まされました。
沖縄に限らず、離島は単に距離的なことだけでなく、
経済的な面でも”学ぶ機会”に差があります。
おきなわ離島応援団はまだ小さな団体ですが、
どんな小さな島に生まれてもチャンスがあるということを、
子供たちに伝えてきたいです」

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全国の離島の子どもたちは、
これからの島々やこの国を担う島の宝。

内海離島から外海離島まで、条件や環境は異なるが、
本土や首都圏に比べて学びのチャンスに差があることは否めない。
今回の経験は彼らが持つ可能性を広げ、
夢をあきらめることなく、成長していくきっかけになるだろう。

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