都心から高速船なら約2時間20分、人口減少時代においておよそ半世紀以上も人口が変わらない東京都利島村。新たに誕生する複合型サテライトオフィスの運営や、コミュニティポータルサイトの企画編集等、移住定住事業を推進する地域おこし協力隊を募集します。リトケイが島の耳より求人を紹介する「シマの人事部」からのご案内です。
人口300のコミュニティを居場所&メディアで支える仕事
都心から高速船で約2時間20分、約300人(約190世帯)が暮らす利島は、全国の自治体の中で3番目に人口が少なく、面積でも4番目という小さな島。しかしながら、人口減少時代において半世紀以上も「人口規模が変わらない島」として知られています。
人口の6割が移住者という利島村にコンビニやスーパーはなく、台風や冬の季節風の影響を受けやすいため船の就航率が55.6%(2024年1月)になる時期も。都市の暮らしとは大きく異なります。
それでも移住者に選ばれ、20〜40代が人口の46%を占める村には人々を柔軟に迎え入れる柔軟な施策があり、2024年春には島の三役に数えられる「教育長」の採用募集を全国規模で展開し、400人を超える応募を集めたことも話題になりました。
『季刊ritokei』42号「島を支える仕組み」特集(2023年5月発行)では村長や教育長と共に、島を支える仕組みについての座談会も開催しました。
「利島村×リトケイ座談会 島を支える仕組みを小さな島が活かすには」【特集|島を支える仕組みのキホン】
利島の基幹産業は、島の一面に広がる椿からとれる椿油や、太平洋から水揚げされる水産品。現在、利島村では「水産」を育てる地域おこし協力隊も募集していますが、ここでは来年以降に募集を開始する「新たに誕生する複合型サテライトオフィスの運営やコミュニティポータルサイトの企画編集等、移住定住事業を推進する地域おこし協力隊」について紹介します。
島の中心で人々の暮らしと新たな出会いを支える仕事
令和7年、島の中心に誕生する複合型サテライトオフィスは、島内外の多様な人材交流の場となり、子どもたちの「遊び」や「学び」の拠点となる施設です。
コンビニやカフェがない利島では、ビジネスや観光で島を訪れる人がのんびり集える場所がありません。そこで、コワーキングスペースやカフェ代わりに活用できる場所として、島内外の人々が交流できる拠点を目指しています。
また、島唯一の小中学校と目と鼻の先にある施設は、子どもたちの学習拠点や、雨の日でも体を動かせる遊び場としても機能します。
利島村では大手企業と連携しながら「オフグリッド型トレーラーハウス整備」や「スマート農業」など、持続可能な島暮らしを実現するための先端的な実証実験や、島外の親子を受け入れる「利島村親子短期留学事業」も行われています。
複合型サテライトオフィスの利用者層は、観光や新たな子育て環境を求めて訪れる「交流人口」、学生ボランティアやビジネスで何度も島に通う「関係人口」「活動人口」「信頼人口」、島に暮らしている「定住人口」のすべて。
今回募集する地域おこし協力隊のミッションのひとつは、こうした人々の中心で役場職員と共に施設をまわしていくことになります。
利島村役場総務課・中川晃介さん曰く「もともと利島には住民が活用できる交流施設はありましたが、事前予約が必要で、島内外の方が気軽に訪れて交流できる施設はなかった」とのこと。
「施設にはオープンキッチンもあるので、地域おこし協力隊になる方には、例えば島内外の人が交流できる島料理教室を開くなど、いろいろな企画を考えて実行してほしいです」と期待を込めます。施設の運営を通して、関係人口の拡大や移住定住を推進する企画の実践にも挑戦してほしいとのこと。
ローカルメディアの企画編集や運営スキル大歓迎!
協力隊にはもうひとつ重大な任務があります。それは、新たに誕生する「コミュニティポータルサイトの企画編集」。
島に暮らす人々の必要を満たすにも、島外からの来島者が島と良い形でつながるにも「情報」が必要。コミュニティポータルサイトの企画編集業務は、村民ライターと共にサイトに掲載するコンテンツを制作し、利島に暮らす人、関わる人に必要な情報を届け、心をつなぐお仕事です。
ローカルメディアの企画編集やウェブメディアの運営経験がある方は、そのスキルを存分に生かしてもらうことができるでしょう。
ちなみに人口300人規模の小さな島では、誰もが「ひとりが多様な仕事をする」が特徴。施設運営業務ひとつをとっても、企画だけではなく他のスタッフと協力して掃除や備品管理を行うなど小さな仕事も発生するため、「決められた業務だけを行う人」や「誰かの指示を待つ人」にはあまりおすすめできません。
島で暮らす人々や島に関わる人々の中心で、皆の笑顔をつくるために働くひとりとして、主体的に行動できる人におすすめしたいお仕事です。
なお、協力隊業務は「副業可」。施設運営やメディア編集のかたわらで水産業や椿産業を手伝うなど、やる気次第でさまざまな仕事(収入)を得ることも可能です。
小さな島は住宅が限られるため就労開始時期は、令和7年4月以降で応相談となります。多くの移住者に選ばれる人口300人のコミュニティの中心で、人々をつなぐ居場所とメディアを運営する仕事にチャレンジしてみませんか?
【お問い合わせ先】
利島村役場
https://www.toshimamura.org
※NPOリトケイの求人情報は募集情報等提供事業として行うため、雇用関係成立のあっせんは行いません。詳細・ご応募は利島村へお問い合わせください。