「第4回奄美黒糖焼酎語り部養成講座」が開催され、新たに32名の語り部が誕生した。語り部認定総数は110名。国内で奄美群島(あまみぐんとう)だけに製造が許された奄美黒糖焼酎の応援団として今後の活動に期待がかかる。
下は20代から上は60代まで、男女42名が語り部認定に挑戦
2015年9月12日、東京都新宿区で鹿児島県酒造組合奄美支部の主催による「第4回奄美黒糖焼酎語り部(かたりべ)養成講座」が開催された。同講座は、国内で奄美群島だけに製造が許されている奄美群島の特産品・奄美黒糖焼酎の普及を目的とした人材育成事業で、初回は2013年に奄美大島(あまみおおしま|鹿児島県)で開催された。2014年からは東京都内に会場を移して年1回開催し、これまでに76名が「奄美黒糖焼酎語り部」に認定されている。
都内で3回目の開催となった講座当日は、20〜66歳と幅広い年齢層の男女42名が参加。酒税法や製造法など、奄美黒糖焼酎を含めた本格焼酎にまつわる知識や、奄美黒糖焼酎の原料となるサトウキビについて、また、焼酎の歴史や島唄など、焼酎と関わりの深い奄美群島の文化にまつわる講習を受講。その後、当日の学習範囲から40問が出題される択一試験と、芋・麦・黒糖の3種の焼酎原酒を飲み分けるテイスティング試験に挑戦した。
新たに32名の「奄美黒糖焼酎語り部」が誕生、語り部は110名に
20〜66歳と幅広い年齢層の男女が語り部認定の試験に挑んだ
択一試験40問中28問以上の正解と、テイスティング試験に全問正解した受講者は「奄美黒糖焼酎の語り部」に認定される。採点の結果、今回は32名の語り部が誕生。第3回までに認定された語り部と合わせて110名となった。今回講座を受講し、新たに語り部に認定された高崎美智子さん(熊本県出身)は「喜界島(きかいじま|鹿児島県)で奄美黒糖焼酎の世界に魅了され、語り部講座に参加しました。これからは私のふるさとの球磨(くま)焼酎とともに、奄美黒糖焼酎の魅力を楽しみながら多くの人に伝えていきたいです」と話した。
語り部の自主活動として語り部同士の交流なども始まっており、酒造組合の主催する試飲会など奄美黒糖焼酎のPR活動へ積極的に参加する語り部も多い。今後は、人数の増えた語り部同士の交流を深めるため、東京での全体交流会の実施なども計画されている。奄美黒糖焼酎の応援団としての、語り部たちの活動に期待がかかる。