つくろう、島の未来

2024年12月14日 土曜日

つくろう、島の未来

長崎離島の地域商社4社が集まり、8月3日(木)から6日(日)の4日間、東京・日本橋の長崎県アンテナショップ「日本橋 長崎館」で首都圏のシェフやバイヤーを対象とした鮮魚などの試食商談会と、一般向けの特産品試食PR販売のイベント「おいしい国境離島」を開催中。週末の5日(土)と6日(日)は、一般向けに各島の特産品の試食PR販売を行うほか、ながさき移住サポートセンター職員による長崎離島への移住相談も実施される。

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島々の地域商社が出展

4月に施行された「有人国境離島地域保全特別措置法」の施行を受け、長崎県では対馬市(つしまし)の地域商社・一般財団法人 豊玉町振興公社、壱岐市(いきし)の壱岐市ふるさと地域商社、五島市(ごとうし)の一般社団法人五島市物産振興協会、新上五島町(しんかみごとうちょう)の一般社団法人新上五島町観光物産協会の地域商社4社が誕生した。

この春、長崎県の支援をもとに、4社の営業拠点となる「しまの商社 ボン・フロンティエール長崎」が都内に開設され、県・市・町と4社が連携し、離島産品の売り込みをスタートさせた。

4社は、島同士で連携するPR活動の一環として、首都圏のシェフやバイヤーを対象にした試食商談会などを企画。8月3日、東京・日本橋の長崎県アンテナショップ「日本橋 長崎館」の店内に、築地にも並ばない珍しい鮮魚や隠れた名品などが並べられ、4日間の日程で行われるPRイベントがスタートした。

3日に行われたバイヤー向けの試食商談会では、五島市物産振興協会が五島列島近海で取れた地魚を刺身で試食提供。新上五島町観光物産協会は、未利用魚を活用した燻製や、五島うどんの生地を活かした水餃子などを紹介し、対馬の豊玉町振興公社は対馬産のアナゴを白焼き・蒲焼・佃煮のバリエーションでアピール。壱岐市ふるさと地域商社は、壱岐焼酎の試飲とアオサのスープ、壱岐産の柚子を使った「ゆず塩」を五島産の刺身に添える、長崎離島のコラボメニューを提案した。

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左:メイチダイなど、首都圏では珍しい魚種が並ぶ/右:アンテナショップの一角に設けられた試食商談会スペース

イベントを担当する長崎県企画振興部地域づくり推進課の富澤隆志さんは「福岡や関西では一定の評価をいただいていますが、首都圏へのPRはまだまだこれから。東京で島の産品を一堂に見ていただくことで、五島の魚と壱岐島の『ゆず塩』を合わせたように、異なる島の産品同士を組み合わせる発想も生まれてきます。今後も定期的に島々合同でのPRの機会をつくり、長崎の島のものを食べられるお店を全国に増やしていきたいです」と話す。

会期前半の3日から4日(いずれも12~16時)は、シェフやバイヤーなどを対象に、各社が用意した地魚や地域食材を活かした加工品などの試食商談会を実施。8月下旬に出展を予定している第19回「ジャパン・インターナショナル・シーフードショー」への来場も呼びかける4社は、首都圏の消費者ニーズを直接把握し、新しい商品の開発につなげたいと意気込む。

会期後半の8月5日から6日は、終日を通して一般来館者へ向けた特産品の試食販売(生鮮品以外)を実施。会場にはながさき移住サポートセンターの職員も常駐し、長崎離島へ移住を希望する人の問い合わせや相談にも応じるという。


【関連リンク】
日本橋 長崎館

     

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