つくろう、島の未来

2024年12月03日 火曜日

つくろう、島の未来

アートを通じて長崎県新上五島町の魅力を伝えながら、障がいを持ったアーティストの自立を支援する「上五島アートプロジェクト」。このプロジェクトの一環として、7月7日、東京・渋谷の「日本列島酒場 上五島」でワークショップイベント「上五島の魚を描こう」が開催された。

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東京・渋谷に五島列島の海を再現

「上五島アートプロジェクト」は、五島列島の北部に位置し、7つの有人離島(中通島・頭ヶ島・桐ノ小島・若松島・漁生浦島・有福島・日ノ島)を有する新上五島町と、際コーポレーション株式会社(東京都目黒区)との間で、同町の交流人口増加や情報発信などを目的に、2015年3月に締結されたパートナーシップ協定後、はじめて開かれたプロジェクト。

2015年10月からスタートした同プロジェクトは、自閉症などの障がいを持ちながら、絵画制作を通じて自立を目指すNPO法人あいアイ(埼玉県川越市)のアーティストによるスケッチツアーを島で実施し、世界遺産登録を目指す頭ヶ島天主堂などの風景を題材に絵画を制作するなど、創作活動を行ってきた。

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7月7日に行われたワークショップイベント「上五島の魚を描こう」では、先述のスケッチツアーに参加したアーティストと事前申込の一般参加者が、新上五島町から航空便で届いた鮮魚を観察しながら、あらかじめ魚の形にカットされた板材に絵を描き、完成した作品を会場である「日本列島酒場 上五島」の天井や壁に装飾。店内に五島列島の海を再現しようという企画だ。

「このワークショップを通じて、新上五島町の時間を楽しんでもらいたい」という江上悦生・新上五島町長の挨拶からワークショップがスタート。

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ワークショップ開催に際し、挨拶する江上新上五島町長

アーティストと参加者たちは、受付で手渡された魚形の板材に、思い思いの色を使ってカラフルな魚を描いていく。途中、五島列島の名物・五島うどん、新上五島町から届いた魚を使ったちらし寿司やあら汁などが振る舞われ、楽しい雰囲気でワークショップは進行。

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実物の魚を見ながら、思い思いの色で描いていく

完成した絵は店内の壁や天井に飾られ、天井を見上げると、色とりどりの魚が本当に泳いでいるようで、参加者からは拍手や歓声があがり、それぞれ記念撮影をするなど、大いに盛り上がっていた。

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同イベントの企画・運営や、会場となった「日本列島酒場 上五島」の提供などを行った際コーポレーション株式会社の中島武会長は、「アーティストのみなさんの作品を見ていると心がなごむ。彼らは障がいを持っているけれど、本当に素晴らしい力があって、きっと新上五島町の発展に寄与してくれるはず。アーティストも含めて、今日参加してくれたみなさんの作品がたくさんの人の目に触れることで、新上五島町に来るきっかけになってくれたらうれしい」と話す。

今回のワークショップで制作された絵や、昨年10月に行ったスケッチツアーでの作品は、「日本列島酒場 上五島」にて秋ごろまで楽しむことができる。


【関連サイト】
「日本列島酒場 上五島」フェイスブックページ

     

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