2013年3月2日、9日、16日、23日の4日間、全国の小規模・離島地域で活躍されている5名の講師をお招きし「地域の役に立つ」「地域経済をまわす」ための講義「リトルコミュニティの経済学」を開催します。
小規模・離島地域で生きる「リトルコミュニティの経済学」開催
離島経済新聞社主宰兼編集長の鯨本あつこです。
私は地方紙の編集者や大手ビジネス誌の広告ディレクター等を経て、2010年より東京を拠点に日本全国の「離島」や「地域」と呼ばれるエリアの情報づくりを行ってきました。
地域や人々との出逢いのなかで気付いたことは、この国でまわる「経済」には大きく2種類あることです。ひとつは都市圏を中心とした「早い・多い・大きい」経済で、もうひとつは全国各地の小規模・離島地域にある「ゆっくり・少ない・小さい」経済。それぞれが歴史や自然環境を背景とする個性的な成り立ちのもと、全国各地でまわっていることでした。
日本は、本土5島、離島6,847島を合わせた6,852島から構成される群島であり世界の中の小さな離島です。国内の最小自治体は170~300人規模のため、仮に集落・村・町の単位を「300人」とすると、総人口1億3,000万人の日本には430,000もの小規模コミュニティが存在すると考えられます。
高度経済成長期以来、日本は世界に立ち向かうために「早い・多い・大きい」経済システムを発展させ、経済力も増しました。しかし、今も多くの小規模・離島地域では変わらず「ゆっくり・少ない・小さい」経済や生活文化が続いています。
2055年には現存する有人離島の1割が無人化し、2060年には人口が8000万人台になると言われる日本。「リトルコミュニティの経済学」では、「ゆっくり・少ない・小さい」経済と「早い・多い・大きい」経済が、お互いのプラスとマイナスを補完し合いながら、それぞれの地域がこの先の未来へ続いていくための手法として、地域活性や仕事づくりに詳しい講師陣の経験や思考から、小規模・離島地域に生かせる経済学を学びます。
「地域の役に立つ」「地域経済をまわす」ため何かできることはないか?
そう真剣に考える方のご参加をお待ちしています。
離島経済新聞社主宰・編集長
鯨本あつこ
「リトルコミュニティの経済学」全4日間 5講義
【第1回】2013年3月2日(土)13:00~14:30
「日本全国に点在する元気な地域で営まれている仕事とコミュニティの特徴」
日本仕事百貨 代表取締役 中村健太氏
生きるように働く人の求人サイト「日本仕事百貨」を立ち上げ、全国各地で 「自分ごと」「隣人を大切にする」「贈り物」な仕事を取材・紹介しながら、新しい仕事との出会い方の提供、生き方・働き方の多様性を伝える。その他、新しい出版レーベル「シゴトヒト文庫」の企画運営、まちおこしディレクター、各種メディアやプロジェクトのプランナー、キャリア教育などに 関わり「シブヤ大学しごと課」ディレクターや「みちのく仕事」編集長も務める。日本仕事百貨 >> http://shigoto100.com/
【第2回】2013年3月2日(土)15:00~17:30
「人口2000人台の離島で取り組んでいる”ファンの作り方”」
巡の環 取締役 信岡良亮氏
1982年生まれ。大阪府出身。同志社大学卒業。ベンチャー企業に勤めた後、2007年11月に海士町へ移住。株式会社 巡の環を仲間とともに設立。隠 岐諸島の海士町にある「まちづくり会社」。海士町の魅力化を行い、島に根付く「地域づくり事業」をはじめ、イオングループなどが参加する企業研修・五感塾などの島から学ぶ「教育事業」、特産品販売やweb制作などの島を伝える「メディア事業」の3つを基幹事業とし、リアルとWebを問わず様々なイベントを企画運営する。著書「僕たちは島で、未来をみることにした』(木楽社) 巡の環 >> http://www.megurinowa.jp/
【第3回】 2013年3月9日(土)13:30~17:00
「離島コミュニティと消費圏の間にある”流通”課題の解決策」
五島列島支援プロジェクト
株式会社スーパーソニック 代表取締役 小島由光氏
1971年、千葉県生まれ。外食企業、飲食店経営コンサルタントとして全国 で300店舗以上の店舗開発を行う。雑誌での執筆なども多数。「緑提灯」の経営相談も行う。2010年に「五島列島支援プロジェクト」を立ち上げ、五島列島の地域振興活動、農水産物の流通、観光誘致・紹介、文化的景観保全活動を行う。五島列島支援プロジェクト>> http://www.gotoproject.jp
【第4回】 2013年3月16日(土)13:30~17:00
「リトルコミュニティの経済がまわる仕組みづくりと意識改革」
生活協同組合コープおきなわ 専務スタッフ 石原修氏
沖縄の離島地域をはじめ、多数の農商工関係の商品開発を支援。伊平屋島、伊是名島をはじめ、都市部との間で生じる教育格差を指摘。必要な教育が行き届かなくては、島から若者が流出し産業の縮小をもたらすことから、持続可能な離島社会に向けた取り組みとして、特産品開発をカギに離島を支援する仕組みづくりを行う。
【第5回】 2013年3月23日(土)13:30~17:00
「”田舎”が誇りを保ちながら営み続けていく方法と考え方」
ブンボ株式会社 代表 プロデューサー 江副直樹氏
1956年1月1日佐賀生まれ。西南学院大学法学部中退後、米穀店店員、工場作業員、釣り雑誌編集者、コピーライター等を経て、商品開発と広報計画を柱とする事業プロデュースの会社、有限会社ブンボ設立。農業、商業、工業、観光、地域活性など多様な分野での事業戦略提案と実現を担当。2000 年から福岡県朝倉郡東峰村在住。「九州ちくご元気計画」総合プロデューサー。淡路島「はたらくカタチ研究島プロジェクト」スーパーバイザー。 ブンボ株式会社 >> http://bunbo.jp/
【総合司会】離島経済新聞社主宰兼編集長 鯨本あつこ
大分県日田市出身。『離島経済新聞』『季刊リトケイ』編集長。地域情報誌の編集者、『週刊東洋経済』広告ディレクター等を経て、編集者、イラストレーター、コピーライターとして雑誌、新聞、ラジオ等の多数のメディアに寄稿、出演する。そのほか世田谷区のポータルサイト『世田谷くみん手帖』企画プロデューサー、世田谷三宿地域の活性化事業『世田谷パン祭り』広報ディレクターなど、地域にかかわる編集、プロデュース業を兼任。
【開催日程】
第1回・2013年3月2日(土)13:00~14:30
第2回・2013年3月2日(土)15:00~17:30
第3回・2013年3月9日(土)13:30~17:00
第4回・2013年3月16日(土)13:30~17:00
第5回・2013年3月23日(土)13:30~17:00
※参加できない日程がある方はDVDを貸し出しいたします。
【場所】
東京都世田谷区池尻2-4-5 IID 世田谷ものづくり学校
※日程によって会場が近隣に変更となる場合があります
【受講料】
28,000円(税込)
【人数】
20名程度
【お申し込み方法】
以下のお申し込みサイト(Peatix)よりお申し込みください。
▼2012年11月に開催した「島知学(しましるがく)」開催風景です