つくろう、島の未来

2024年11月21日 木曜日

つくろう、島の未来

奄美群島本土復帰60周年関連イベントレポート第3弾。奄美群島日本復帰60周年記念式典が11月9日、奄美市の奄美文化センターで行われた式典の1日を麓がレポートします。

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終戦後、沖縄とともに米軍統治下に置かれた歴史を持つ奄美群島(あまみぐんとう|鹿児島県)は、今年本土復帰60年を迎え、11月9日、奄美群島日本復帰60周年記念式典が奄美市の奄美文化センターで行われました。

奄美群島は終戦の翌1946年に日本本土から行政分離。米軍統治下に置かれ、日本本土との交流・交易は厳しく制限され食糧不足などに困窮する生活が続きました。そんな中、危機感を募らせた徳之島(とくのしま|鹿児島県)出身の泉芳朗を中心とした島民による復帰運動はし烈さを増し、断食運動などが功を奏して、終戦から約8年後の1953年12月25日、奄美群島は日本に復帰したのです。

式典には地元関係者のほか奄美出身者や国会議員など約1,400人が出席。復帰記念事業実行委員会会長の朝山毅奄美市長が「混沌とした時代に、8年間窮乏にあえいだ先人を思い、改めて復帰の喜びを感じる」と式辞を述べ、続いて太田昭宏国土交通大臣が、今年度で期限切れを迎える奄美群島振興開発特別措置法について「地元と連携し、確実に延長させていきたい。新たな交付金制度も検討する」と言及しました。ほかに環境大臣政務官や鹿児島県知事、地元選出の国会議員らが祝辞を述べ、世界自然遺産への早期登録などへ期待を寄せました。

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続いて、奄美の生徒・児童たちが舞台に上がり、映像で当時を振り返りました。米軍統治下時代の茅葺き屋根の粗末な学校や復帰運動の様子、奄美群島返還調停式を経て、復帰発表で喜びに沸きかえる島民の笑顔などがスクリーンに次々と映し出され、会場の人々は熱心に見入っていました。

また、各市町村を代表した子どもたちが「先人たちのおかげで今の生活がある。文化をしっかり継承し、たゆまぬ努力を引き継いでいきたい」とメッセージを述べ、会場からは大きな拍手が送られました。

先人の功績を称えるとともに、島の発展にむけて期待が高められた奄美群島日本復帰60周年記念式典。出席した多くの島民が喜びを分かち合いました。

     

離島経済新聞 目次

奄美群島日本復帰60周年記念イベントレポート

戦後、約8年間アメリカ軍統治下にあった奄美群島は今年、日本復帰60周年を迎えます。節目の年にあわせて奄美ではさまざまなイベントが開催されています。2013年の秋から冬にかけて開催されたイベントの数々を麓がレポートします。

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