つくろう、島の未来

2024年12月04日 水曜日

つくろう、島の未来

毎年5月に開催される海岸清掃イベント「飛島クリーンアップ作戦」。第15回の参加受付が5月11日よりスタート。10年かけて海岸の漂着物をゼロにした同イベントについて、主催団体のひとつ・合同会社とびしまの渡部陽子さんに聞いた。

■開始から10年目、 砂浜が見えた時に「続けてよかった」と実感

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人口約230人が暮らす飛島(とびしま|山形県酒田市)の田下海岸を清掃するイベント「飛島クリーンアップ作戦」が開催される。同イベントは例年5月末に実施、今年で15回目を迎える。

同イベントは2001年にスタート。島外から参加するボランティアと島人が協力して、海岸に漂着した空き缶、ガラス類、プラスチック、ビニール、漁具用の浮きなどを拾い集める。 島人の年齢層が上がる中、若者らの手を借りるため島外からのボランティア参加を募ってきた。

海岸の清掃をする他、参加者には、つみれの味噌汁やイカ焼きなど毎回異なる島人の手づくり弁当を配布。島内を観光する時間も用意されている。飛島への渡航費は往復4,000円以上かかるが、同イベントは酒田・飛島間の往復船料、保険料、昼食代を含む参加費2,000円で来島することが可能だ。

主催団体のひとつ、合同会社とびしまの渡部陽子さんは「メインはクリーンアップ活動ですが、島外の方が飛島に初めて来島する機会にもなっています」と話す。

スタートした当時、高さ2mまで堆積していた漂着ごみを10年かけてゼロにした。第10回以降は毎年流れつく漂着物を清掃している。「人が踏み込まない場所ほど漂着ごみが溜まりやすい。砂浜が見えるまでに時間はかかったが、漂着ごみがなくなった時、『続けてきてよかった』と思った」(渡部さん)。

同イベントのノウハウは隣接する粟島(あわしま|新潟県岩船郡)に提供され、島外のボランティアの協力を得て開催されている。今年で8回目になる。飛島、粟島の島人がお互いのクリーンアップ活動に参加するなど、交流が続いている。

参加受付は本日2015年5月11日から15日まで。申込方法は下記のウェブサイトより。


【関連サイト】
酒田市ウェブサイト「第15回飛島クリーンアップ作戦参加者募集」ページ

     

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