人口減少が進む昨今、地域に「関係人口」を呼び込む取り組みが増えています。そんな中、産直通販の大手「ポケットマルシェ」(以下、ポケマル)を運営する株式会社雨風太陽が2022年に開始した「おやこ地方留学」は、「親子の関係人口」を創出するサービスとして広がりをみせています。
※この記事は『季刊ritokei』46号(2024年8月発行号)掲載記事です。フリーペーパー版は全国の設置ポイントにてご覧いただけます。
日本の魅力は地方にある。都市と地方をかきまぜる「おやこ地方留学」
株式会社雨風太陽は、都市と地方をかきまぜて「関係人口」を生み出し、日本中あらゆる場の可能性を花開かせることを目指しています。約77万人のユーザーと8,300人の生産者がつながるポケマルを軸に、地産品のブランディングなどでは各地の自治体とも連携。
同社の仲野脩さんは「日本の魅力がどこにあるかと考えると、やはり地方だと思うんです。東京一極集中が進むなか、『おやこ地方留学』も地方の持続可能性を高めるソリューションのひとつとして、関係人口づくりに貢献しています」と話します。
ポケマルには、食や地方への興味関心が高いユーザーもたくさん。食べものの裏側にある海や畑などの自然について学び、生産者の想いにふれる月刊誌が届く会員サービス「ポケマルこども食育クラブ」や、2〜6泊の日程で生産者の元を訪れ、自然や命の大切さを学ぶ「おやこ地方留学」は、子育て層の支持を集めています。
2024年の夏休み、全国12地域で開催された「おやこ地方留学」には1地域あたり10家族前後が参加。子どもたちがプログラムを体験するなか、親たちは日中ワーケーションで仕事をし、皆で食を楽しむ時間を過ごしました。
福岡エリアのプログラムには玄界島を訪れる体験も。雨風太陽の木勢翔太さんは「島の漁師さんと一緒にビーチクリーンをしたり、魚釣りを楽しんだり、島の日常をお子さんたちに楽しんでもらえました」とふりかえります。
「おやこ地方留学」は地元側で受け皿となる宿泊施設やキーマンとの連携により、プログラムが造成されているとのこと。離島地域での展開については「大歓迎!」と木勢さん。
「地域の良さを知る方と、私たちのプラットフォームの価値がうまく掛け合わせられると、良い連携ができると考えています」(木勢さん)。島の新たな関係人口として、子どもやその親を迎え入れたい島の皆さん、いかがですか?
【関連サイト】
ポケマルおやこ離島留学