つくろう、島の未来

2024年04月20日 土曜日

つくろう、島の未来

今年4月、利尻島(りしりとう|北海道利尻郡利尻町)の地域おこし協力隊・地域づくり推進員として活動する大関太一さん(25歳)が、観光客の視点を活かした「利尻ちょいぶらグルメマップ」を制作した。

一律2,000円のセットメニューで、飲食店への入りづらさを解消

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ちょいぶらセットの1例。写真のメニューにビールがもうい1杯付きます。

「利尻ちょいぶらグルメマップ(以下、グルメマップ)」は、大関さんが利尻町内の飲食店に協力を依頼し、制作したもの。店舗内の様子や営業時間、営業日といった基本情報が記載され、掲載軒数は町内飲食店の半数以上の10軒にのぼる。

掲載店舗では、一律2,000円で注文できる「ちょいぶらセット」を提供。セット内容はビール2杯と料理2品、ビール3杯とおつまみなど、店舗によってさまざまだ。

大関さんは、「観光地の飲食店はどれくらいの価格帯なのか、どんな雰囲気なのか分かりづらく、入りにくいことがあった」と話す。グルメマップに一律価格で楽しめるセットメニューを用意したのは、自身が観光客の視点で感じていた課題を解決し、利尻島を訪れた観光客が気軽に飲食店を巡れるようにという狙いがある。大関さんは「グルメマップで地元の飲食店がさらに活気づき、観光でいらした方が町を歩いてくれればうれしい。」と期待を寄せる。

グルメマップの制作にあたり、大関さんは利尻町内の飲食店を1店舗ずつ回り、交渉を行った。「グルメマップの掲載店舗は、飲食店や居酒屋、スナックなど多様なため、2,000円という統一した価格でセットを用意してもらうのが大変でした」(大関さん)

完成から1カ月が過ぎた現在、「ちょいぶらセット」を利用しているのは、大半が島の住民。利尻島は、夏にかけて本格的な観光シーズンを迎え、6〜7月にかけては大型のクルーズ船の寄港も予定されていることから、大関さんはグルメマップを活かしたまち歩きツアーの実施も計画している。

現在、グルメマップは島内の宿泊施設や、利尻島への玄関口となる空港やフェリーターミナル等に設置しているが、今後はSNSやWEBから積極的に広報を行っていく予定だ。

ちょいぶら一覧

「利尻ちょいぶらグルメマップ」には10軒の店舗内の様子や営業時間などの基本情報が記載。

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