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レポート

三宅島バードウォッチングツアー密着レポート!

三宅島の自然観光の拠点である「三宅島自然ふれあいセンター・アカコッコ館」が今年、開館20周年を迎えました。記念に開催されたバードウォッチングツアーと、シンポジウムのレポートを2回に分けてお届けします。

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さえずりの島で野鳥との出会いを楽しむ

22時20分に東京・竹芝桟橋を出発した大型フェリーが、早朝5時、三宅島に到着しました。ホテルに着くと、あちこちからウグイスの声が聞こえてきます。 三宅島は、野鳥の生息密度が富士山麓の4倍。国の天然記念物や、島で独自の進化をとげた野鳥が見られる、知る人ぞ知るバードアイランドです。2013年5月10日(金)~12日(日)、三宅島の3大バードウォッチング(BW)スポットを巡るツアーが開催されました(企画:三宅島自然ふれあいセンター・アカコッコ館、実施:クラブツーリズム株式会社)。三宅島の自然観光の拠点であるアカコッコ館の開館20周年を記念したこのツアー。2つのプログラムに、全国から約25名の方が参加されました。

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アカコッコ館のスタッフで、公益財団法人 日本野鳥の会レンジャーの内藤明紀さんらの案内で、一方のプログラムのメンバーはまず、1つ目のBWスポット、島北西部の伊豆岬に向かいました。毎年4月下旬、ここの草地にウチヤマセンニュウという小鳥が渡ってきます。一行が到着すると、草原のあちこちから「チュルル、チュカチュカ」というウチヤマセンニュウのさえずりが! 強風のため姿は一瞬しか見ることができませんでしたが、この時期ならではの岬の歌声を堪能しました。

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次に向かったのは、2つ目のBWスポット大路池(たいろいけ)。約2500年前の噴火でできた火口湖を、照葉樹の森がぐるりと囲んでいます。「日本一のさえずりの小径」とも呼ばれるここでのお目当ては、アカコッコ。スズメより大きくハトより小さい鳥で、伊豆諸島とトカラ列島にしか生息しない、国の天然記念物です。

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そのアカコッコ、ばっちりと見ることができました! 黒い頭に赤茶色の胴体、黄色いくちばしが鮮やかです。ツアーのみなさんも、待望の鳥の出現に興奮気味です。

ウォッチングもさることながら、大路池で圧巻だったのが、鳥たちのさえずりの声。イイジマムシクイ、タネコマドリ、モスケミソサザイ、オーストンヤマガラなど、この時期の三宅島ならではの野鳥たちのさえずりが、遠くから近くから、あっちからこっちから、まるで高級サラウンドスピーカーの音をベストポジションで聞いているかのように降ってきます。このさえずりを聞くために森を歩くだけでもいい。そう思ってしまうくらい、清々しい場所でした。 午後は、三宅島観光協会のガイド穴原ナツさんの案内で、島内のあちこちにある火山の噴火跡や、酒蔵を見学しました。

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転んでも、ただでは起きない島ツアー

そして翌日。3つ目のBWスポット、三宅沖合の岩礁三本岳(さんぼんだけ)付近まで漁船で行き、世界に5000羽しかしない希少な海鳥カンムリウミスズメを見る…はずだったのですが…。 前夜、三宅島の天気は大荒れ。朝になっても漁船が出せないどころか、東京~三宅島~御蔵島~八丈島を結ぶフェリーの、三宅島から先が欠航に。朝5時に三宅島に着いたフェリーが、そのまま東京に引き返すことになってしまったのです(これを三宅島では、朝着いた船がすぐ東京に向けて出発することから「着発」(ちゃくはつ)といいます)。この船を逃すと島に缶詰になるため、ツアーのみなさんも仕方なくこの船で東京に戻ることに。なんとも悔しすぎます…。 しかし!

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三宅島のBWは、そこで終わりではありませんでした。隠れた4つ目の鳥見スポット「フェリーのデッキ」からの海鳥ウォッチングが、大当たりだったのです! 天気も回復する中、この付近でもっともよく見られるオオミズナギドリの大群をはじめ、両翼を広げると2mにもなるコアホウドリ、さらに大きいクロアシアホウドリ、真っ白な体が紺碧の海に映えるアジサシ類の群れなど、迫力のある海鳥たちが、バンバン姿を見せてくれました。

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島が好きで、最近は沖縄方面によく出かけるという女性は、「三宅島はずっと行きたかったけどなかなかツアーがなくて。やっと来れました」とうれしそう。BWがご趣味というご夫婦は、「お天気も自然のことだから仕方ないですね。カンムリウミスズメは残念でしたけど、アカコッコをじっくり見ることができて本当によかったです!」と満面の笑顔。船上でもさかんに双眼鏡をのぞいていらっしゃいました。

本州では見られない鳥がたくさん見られる。さえずりの森でリフレッシュ。帰りの航路まで楽しみが尽きない。

みなさんもぜひ、この時期にしかない鳥たちとの出会いを体験しに、三宅島を訪れてみてはいかがでしょうか。アカコッコ館のレンジャーはじめ、バードアイランドの元気いっぱいの人たちが、みなさんを待っています。 *BWのベストシーズンは6月まで続きます。秋にはまた、アカコッコ館のガイドによるバードウォッチングツアーを開催予定(狙うのは、島に立ち寄るさまざまな渡り鳥!)。詳細決まり次第、三宅島観光協会のwebサイトでご案内します。

離島経済新聞 目次

三宅島自然ふれあいセンター・アカコッコ館

三宅島の自然観光の拠点である「三宅島自然ふれあいセンター・アカコッコ館」が今年、開館20周年を迎えた記念に開催されたバードウォッチングツアーと、シンポジウムのレポートを2回に分けてお届けします。以前、三宅島の自然情報を発信する三宅村のインターネットプロジェクト『みやけエコネット』をご紹介いただいた山下さんに、当日の様子をご紹介いただきました。

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