つくろう、島の未来

2019年12月10日 火曜日

2016年1月、宇和島市でブリの養殖事業者が参加する「戸島ぶりコンテスト」が開催された。ミシュランガイドで星を獲得した料理人をはじめ、ブリを扱うプロが審査員となり、品評を実施。その結果、戸島の養殖ブリが天然ブリと同等の高品質を持つと評価された。

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全国販売への課題も明確に。養殖ブリの品種向上を目指す

豊後水道が流れる宇和海に浮かぶ戸島(とじま|愛媛県宇和島市)は、3方向から海流が流れ込む海域に位置する。それは回遊魚の養殖に適した条件であるため、戸島ではブリの養殖が盛んに行われている。

「戸島ぶりコンテスト」を主催するNPO法人元気島プロジェクトは、戸島の産業活性化を目標に活動する団体。戸島の産業活性化を考える際、ブリの養殖を生かすことが最重要課題に挙がった。

同団体に勤める上甲教文さんは、約1年半に戸島へ移住。「養殖より天然のほうが高い評価を受けているが、それは本当なのだろうか?」という疑問を抱いた。そこで、東京・銀座にある料理店に足を運び、戸島の養殖ブリを試食してもらった。

「2軒にご協力いただいたのですが、どちらも『ひと昔前の養殖ブリとは違いますね』という返事をいただいたんです」(上甲さん)

そこで、戸島の養殖ブリを全国展開するため、より客観的な評価を獲得すべく「戸島ぶりコンテスト」が計画された。

同コンテストには、戸島のブリ養殖業者9名が参加。各参加者は自身が育てたブリを刺身として出品。10段階評価で6を「天然相当」と見なし、16名の審査員による品評が行われた結果、平均評点が6〜7点となった。

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「戸島の養殖ブリが天然ブリと同等か、それ以上の味だということがわかりました。ただ、審査員の方から『(戸島の養殖ブリのように)脂の乗りすぎたブリは1日、2日経つと味が落ちやすい』ということも教わり、全国販売するための課題も見えました」(上甲さん)

今後は「戸島ぶりコンテスト」の結果を受け、養殖ブリの品質向上に力が入れられる。


【関連サイト】
NPO法人元気島プロジェクト

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