「島Books」は島の人、出版社さん、書店さん、みんなで進める「情報デザイン」ー島Booksをなぜ、今リトケイがやるのか?について、編アシ小野が考えたこと。
「島Booksプロジェクト」の本棚制作の材料として、
長崎県の「対馬ヒノキ」を、現地の木材事業者さんによる
ご協力により活用できることになりました。
林業再生は、島だけでなく本土でも苦戦している重要な課題。
「島のためになること」を考えて始めたこのプロジェクト。
せっかくだから島の経済振興になったほうがいいよね、ということで
島から木材を取り寄せたいと願いつつ
でも木材って高いよね…?と頭を悩ませていたところ、
プロジェクトに共感してくださった対馬の木材事業者さんの
「対馬材のPRにもなれば」というご好意もあって、
予算範囲内で「対馬ヒノキ棚」の制作が実現したのでした。
本屋さんに並ぶ棚としては、十分すぎるほど
クオリティの高いものができそうです!
この島本棚作りのワークショップを、7月21日に開催する予定です。
島好き&本好きのみなさまとご一緒に、
昼は木材をトンテンカンテン、夜はもちろん島酒で乾杯!
ワークショップには、リトケイがオフィスを構える
「世田谷ものづくり学校」やLLPスケット、
greenz.jpなどにもご協力をいただきます。
ワークショップの詳細は追ってご報告いたしますので、みなさまぜひご参加ください。
最後に、リトケイがなぜこのプロジェクトをやるのか?
その意義について、私編集アシスタント小野が思うことを…。
「島の本がより見つけやすくなるために、本棚に島専用本棚を設置する」。
これって、島の人、出版社さん、書店さん、みんなで進める
「情報デザイン」だと思うんですよ。
書店さんというリアルの場での、
「良質な本と、その本を求めている人との出会い」のデザイン。
これまで、出版業界の流通の都合上、最終的に
「どうやってその本が欲しい人の手に渡るか」つまり、
置かれる場所、棚分け、どんな本と並べるか?は、
ほぼ書店さん頼みだった。
もちろん、書店さんだって、一冊一冊が売れるためにPOPを作り、
フェアを行い…と、最大限努力をしてくださるのだけど、
どうしても、本の作り手、出版社、そして読者、本に書かれている人…が
一緒になってなにかをやることは難しかった。
その前提を変えようとするプロジェクトなのではないかと思います。
全国の出版社さんが、自慢の島本たちを持ち寄って、
島人と島好きが、みんなで本棚を手作りして、
「参加したい!」と手をあげてくださった多くの本屋さんと一緒に
島本棚を設置する…。
大きな変化を起こすために、ちょっとずつ力を出し合って、
大きな情報の中では埋もれがちな、小さな、けど
素敵な島の情報(=本)たちが主役になれる場所、
島本たちが主役になれる場所を作る。
これは、多様な層が交差するインターネット上に、
媒体を持つというリトケイの強みを活かせるプロジェクトかなと思います。
これまで自分たちの島、地域、書店員さんは書店、出版社は出版社…と、
それぞれ小さな「島」の中で
「もっと○○になったらいいのにな〜、ならないのかな〜」
と悶々としていた。
それを、ある意味インターネットはつないだと言えるのかもしれません。
遠くにいた点と点同士が、これだけのスピードでつながり、
やりとりをし、協力しあえる時代になってきた。
リトケイがオンライン寄付サービスである「クラウドファンディング」を
選択したのも、この新しい協力の形を、
離島や地方、出版業界でもっと身近に、気軽に起きるものにしたかったから。
インターネットはまだまだ島に馴染むには時間がかかるかもしれないけれど、
その上でリトケイがわいわいやっていることで、
「島を盛り上げるための道具として、こういう方法もあるんだ!」と
島の人、遠くで見ている人に気づいてほしい。
そんな思いから、私は「島Booksプロジェクト」が
ぜひ実現したらいいな、と思うのです。
島を想う人たち、少しでも島本を世の中に流通させたい!と願っている方々が、
なんらかの形でこのプロジェクトに参加していただけるよう、
全国の書店に島本棚が行き渡るまで、ワークショップをはじめ、
いろいろな仕掛けを考えて行こうと思います。
READYFOR?でのプロジェクト資金集めは7月12日(木)まで。
6月29日現在、目標額の180万円中、25万3500円のご支援をいただいていますが、
まだまだ道のりは遠く…。
これを読んでくださっているみなさまの中で「支援は難しい」という方でも、
お知り合いの島好きに、ぜひこのプロジェクトの存在を
お知らせしていただければ幸いです。
「島本棚」ワークショップは7月21日(日)。
日本全国300店の本屋さんに「島本棚」を設置し、
みなさまによいご報告ができるよう、これからも頑張ります!
(編アシ 小野)