つくろう、島の未来

2024年10月01日 火曜日

つくろう、島の未来

離島の課題と可能性を学ぶオンライン勉強会開催中

11月14日(木)、東京ミッドタウン八重洲カンファレンスで「未来のシマ共創会議」が開催されます。

国内417島の有人離島は、人口減少・高齢化・地球沸騰化等の課題に対し、新旧の知恵とテクノロジーを活用した取り組みが展開される「日本の未来の先進地」。そんな離島を舞台に持続可能な世界をつくる共創を生み出す参加型イベントです。詳細は特設ページをご覧ください。

▲クリックすると別タブで開いて拡大できます

当日まで、毎週木曜20~21時半に、共創会議の参加者を対象に、実践者や有識者から離島の課題と可能性について事前にインプットできるのオンライン勉強会を開催しております。テーマは、インフラ、資源の活用、医療、子育て魅力化、お金の話など……離島の持続可能な社会において直面するものばかり。

島々で現実に起こっている状況や取り組みを知っていただくことで、当日のセッションやワークショップがより立体的なものになるかと思います。そこで、勉強会の様子が分かる短めのレポートをご紹介。勉強会は共創会議終了前後までアーカイヴ視聴できますので、安心してご参加ください。

文:ネルソン水嶋

リトケイの紹介と未来のシマ共創会議をなぜやるか

8月29日に行われた第1回目の勉強会のテーマは、「未来のシマ共創会議の活用方法」。

話し手は、NPOリトケイ代表理事・統括編集長の鯨本あつこ。第1回目ということもあり、全10回の勉強会も含めた『未来のシマ共創会議』の背景や目的、そして内容について説明いたしました。

まずは鯨本の自己紹介と、リトケイの生誕秘話から。大崎上島への来島と地元の方との出会いがきっかけで、リトケイは産声を上げました。離島専門メディアとして始まったリトケイも、現在は『島に寄り添い「共創」を生み出す』ための4つの主要事業として、「島の可能性」普及啓蒙事業、担い手を集める交流促進事業、可能性を増やす魅力化促進事業、もしもに備える災害復興事業を展開しています(メディア事業はひとつめの事業に含まれます)。

そんなリトケイが発信してきたことを、新聞ではなく枕元にも置ける書籍としてつくったものが、2024年4月に発行された『世界がかわるシマ思考』。人口減少、孤独・孤立の増加、気候変動など……これからの世界を生き抜く術は、小さな地域コミュニティである『シマ』にある。という趣旨の本です。

世界がかわるシマ思考|リトケイストア

しかし、シマとは、必ずしも離島だけを指す言葉ではありません。集落などのコミュニティとしての、シマ。霊長類学者の山極壽一先生によると、人間はその脳の大きさから、信頼関係を維持しながら付き合える人数が150人前後とのこと。書籍では、そんな『シマ』を取り巻く好事例を紹介しています。

それらに共通する考え方=『シマ思考』を軸としてリアルに出会い、学び、持続可能な世界を島からつくりたい。その想いから立ち上がった計画が『未来のシマ共創会議』です。また、リトケイが運営するイベントとしては、コロナ前まで開催していた『シマナイト』のアップデート版とも言えるでしょう。

なつかしくてあたらしいミライの島を共につくろう

そんな、未来のシマ共創会議の全容について紹介。こちらはスライドをご参照ください。

概要は上記の通りです。

協賛や後援など関係団体です(2024年8月29日時点)。

会場の各エリアでの催し物のイメージ

「今、語るべき5つのセッション」をテーマとして、語られるものは以下の通り。それぞれに離島で取り組んでいる実践者や有識者など、シマ思考にも登場した、テーマに相応しいゲストが登壇いたします。

  • セッション1:理想の共創
  • セッション2:暮らし続けられるシマへ
  • セッション3:海を超える防災ネットワーク
  • セッション4:働き方と人材確保
  • セッション5:持続可能なお金の循環

「深めたい3つのテーマ」をテーマに、以下のようなワークショップも行われます。

  • ワークショップ1:「人材不足を超える!」アイデア共創
  • ワークショップ2:「生きるための必要を確保する」アイデア共創
  • ワークショップ3:「子育て層がやってくる!」アイデア共創

また、出展・交流エリアも用意。ぜひ自由に休憩していただいて、シマをテーマにさまざまな出会いがここで生まれてほしいです。

そして、共創会議当日の最後は、「次はシマで会いましょう!」を合言葉に共創懇談会。東京で会って話すのもよいけれど、そこはシマで次の一歩を。行政と企業による実証実験だったり、はたまた地域で企業が合宿したり、などなど。みなさんにとっての新たな共創の芽生えが、当日のゴールと言えるのかもしれません。実際にシマへ行くとなれば、離島経済新聞社と、離島の旅行のエキスパートである南西旅行開発さんがサポートさせていただきます。

そして、今回からスタートとなる勉強会の内容はこちら。9月12日(木)の第3回から、リトケイ外部で豊富な知見を持つゲストをお呼びします。離島が抱える課題と可能性を、下記のテーマで全10回行います(内容は変更になる可能性があります)。

  • 8月29日(木) 1.未来のシマ共創会議と共創テーマ説明
  • 9月5日(木) 2.日本の離島を知る。島の基本と制度
  • 9月12日(木) 3.事前インプット:島の課題と可能性×必要なインフラ
  • 9月19日(木) 4.事前インプット:島の課題と可能性×資源の活用
  • 9月26日(木) 5.事前インプット:島の課題と可能性×医療
  • 10月3日(木) 6.事前インプット:島の課題と可能性×子育て教育
  • 10月10日(木) 7.事前インプット:島の課題と可能性×防災
  • 10月17日(木) 8.事前インプット:島の課題と可能性×低環境負荷
  • 10月24日(木) 9.事前インプット:島の課題と可能性×人手確保・関係人口
  • 10月31日(木) 10.事前インプット:島の課題と可能性×お金

最後に。すでに、勉強会の振り返りや事前事後に質問を行える参加者コミュニティもあります。参加者同士の交流もお気軽に。「こんな島に行ってみたいけど知っていれば教えてほしい」「島のこんなことで困っているけど解決策はないですか」など、今この場でしか得られない回答がきっとあるはずです。

なお、この1回目の収録と併せて、おまけ回となる「離島から学ぶべき7つのポイント」も同時収録しております。こちらもぜひご視聴ください。

未来のシマ共創会議、参加受付中です。

未来のシマ共創会議への参加チケットは、イベント前日の11月13日23:59まで販売中です(オンライン参加は上限なし、会場参加は完売し次第終了)。繰り返しになりますが、すでに終了した勉強会についても、共創会議の終了前後までアーカイヴ視聴が可能となります。

離島経済新聞社が、「なつかしくて あたらしい ミライの島を 共につくろう」をテーマに、産学官などの垣根を越えて語り合い共創するまたとないイベントです。オンラインでの参加や後日視聴も大歓迎。奮ってご参加ください。

「未来のシマ共創会議」チケット販売ページ
「未来のシマ共創会議」特設ページ

     

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