つくろう、島の未来

2019年04月21日 日曜日

有志による竹林整備イベント「粟島竹取物語」が10月24・25日、粟島で開かれ、島外在住者約10人を含む40人以上が参加した。また、粟島の原風景を取り戻す試みとして、伐採跡地に島の小中学生がヤマユリを植栽した。

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荒廃した竹林を整備し、ヤマユリの咲く原風景を取り戻せ

有志による竹林整備イベント「粟島竹取物語」が10月24・25日、粟島で開かれ、島外在住者約10人や島の住民40人以上が参加した。

かつて島内の竹林に生えていた真竹は、防風柵や住宅の壁の補強材などの用途で島外へ出荷されていたが、時代の移り変わりとともに需要が減少。次第に伐採や手入れもされなくなり、荒廃した竹林が広がるようになっていた。そこで粟島浦村は「島内に群生する真竹を管理して、ヤマユリが咲いていた原風景を復活させよう」と、2007年に有志によるイベント形式の整備事業を打ち出した。

8回目にあたる今回の整備事業は1泊2日の行程。1日目は午後から夕方まで整備作業を行い、夕食後には懇親会を開いて参加者同士の交流の場を設けた。2日目は午前中に整備作業を行い、午後は15時すぎの船の出航まで自由時間を設定し、島内散策などができるようにした。今年度の参加費は、懇親会費や昼食代、温泉入浴代を含む1500円。主催者が手配した島内の民宿を利用する場合や、フェリーの往復運賃が別途必要になる。

村のホームページ上でボランティア参加者を募集したところ、新潟市や新発田長岡市など島外在住の男女約10名が応募した。当日は島の住民約30人も加わって、総勢40人以上が集合。日本海沿岸の「茂崎ホースパーク」周辺の竹林を対象エリアとして、ノコギリによる伐採やナタによる枝打ち、切り出した真竹の運搬などを行った。今回は初めて島の小中学生も参加し、伐採跡地にヤマユリの球根を植えた。

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粟島浦村では、伐採した真竹の廃棄にともなうコストを減らすため、資源として再活用にも取り組んでいる。竹を炭にして竹炭枕や入浴用竹酢液として販売したり、チップ状にした竹に生ゴミを混ぜて堆肥製造をしたりしている。堆肥は無料で配布しており、地域住民の畑などに利用されている。

粟島浦村産業振興課の竹内徹真さんは「落葉樹林に真竹が入り込むと、地盤がゆるんで地すべりが発生しやすくなるので、防災面でも竹林整備は大切な事業。ボランティアの皆さんにお願いするのは年1回だが、村役場では随時整備を行っている」とし、「約50年前は、ヤマユリが多く見られたと聞いている。島で育つ子どもたちには、荒れ果てた竹林よりも、ヤマユリが咲く景色を見て育ってほしい。そして将来的には、美しい故郷をイメージして、島に戻ってきてもらえたら」と展望に触れている。

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