つくろう、島の未来

2021年04月17日 土曜日

北海道本土の北に浮かぶ利尻島(りしりとう)は、利尻昆布など海産物の産地として知られ、利尻町と利尻富士町に4,335人が暮らしています(2021年1月末住基人口)。
2020年利尻島にオープンした交流スペース「利尻町定住移住支援センターツギノバ(以下、ツギノバ)」で、定住移住の相談や情報発信を担当する離島経済新聞社の八木橋舞子が、島のワーケーション環境や、島の生業、気になる子育て環境などについて、全5回の連載で紹介します。

(文・八木橋舞子)

【第1回】仕事をもって利尻島へ。利尻島ワーケーションのオススメ拠点

読者のみなさん、はじめまして。離島経済新聞社の地域支援事業として利尻町への定住移住の相談や情報発信を担当している八木橋舞子です。

私は、出身地の札幌市から利尻島に移住して、今年で5年目になります。利尻町の地域おこし協力隊を経て、2019年7月より離島経済新聞社に入社し、利尻町の地域づくりのお手伝いをしています。

この連載では、私の第二のふるさと利尻島の仕事や島暮らしの魅力を5回にわたりお伝えしていきます。第1回は、利尻島で働きながら旅する「ワーケーション」に欠かせない「仕事環境」やオンラインを活用した定住移住支援についてご紹介します。

ワーケーションの拠点「ツギノバ」

温泉や大自然に恵まれた日本最北端エリアの島として知られる利尻島には、夏になると観光客が多数来島しますが、近年はリモートワークが可能な方が島に滞在しながらワーケーションを楽しむ姿も見られるようになってきました。

たとえば、夏休みを利用して来島し、昆布干しのアルバイトの合間にレポートづくりに励む学生さんや、朝は釣りをして、日中はリモートワーク、夜は島の社会人野球チームの練習に参加し、日に日に日焼けが濃くなり公私ともに充実したワーケーションを楽しんでいかれた社会人の方などがいらっしゃいます。

リモートで快適に仕事を進めるために必要なのは、電源やフリーWi-Fi、作業をしながら長時間滞在できるスペースではないでしょうか。加えて、作業中に休憩したくなった時のためにカフェスペースも隣接していると便利ですよね。

そこで利尻島でのワーケーションの拠点としておすすめしたいのが、私自身も運営に携わっているカフェラウンジやコワーキングスペースを備えた交流施設「ツギノバ」です。「ツギノバ」は利尻島内外をつなぐ交流スペースとして旧沓形中学校の校舎を再生し、2020年夏にオープンしました。

「ツギノバ」は沓形港フェリーターミナルから(※)徒歩約15分、鴛泊港フェリーターミナル(礼文〜利尻〜稚内間・通年営業)からは車で20分ほどの場所にあります。

※5月下旬〜9月下旬のシーズン営業(利尻〜礼文間)

カフェラウンジ・コワーキングスペースは、島内外・町内外関わらず、どなたでも利用が可能です(※)。

※開館時間9:30-〜16:30/1ドリンク制(大人¥500税込・小学生以下¥200税込)

定員約20名のコワーキングスペースは、密にならずに利用できる広々としたスペース。Wi-Fi、電源、延長ケーブルなどが自由に使え、集中して仕事や作業に取り組むことができます。コピーやプリントアウトのできる機器も備えています(※)。

※コピー・プリントアウト料金(モノクロA4片面1枚10円、カラー1枚50円)

打ち合わせやオンライン会議などに便利なミーティングルームも備えています。

休憩タイムには、ゆったりくつろげるソファのあるカフェラウンジへ。日替わりで楽しめるコーヒーは、焙煎や挽き目、淹れ方にこだわった本格派。紅茶やハーブティーなどのメニューもあります。

「ツギノバ」から徒歩15分ほどの距離にある沓形地区の商店街には食事処が集まっており、「ツギノバ」のカフェスペースには商店街で購入したお弁当なども自由に持ち込みしていただけます。

リフレッシュタイムには、居合わせた人と卓球台でひと試合したり、ハンモックでちょっと休憩するのもおすすめです。

「ツギノバ」内では、利尻町での住宅や仕事など、暮らしにまつわる情報発信やご相談を受け付けています。島への定住移住に興味のある方はもちろん、観光で訪れた方でも、島について知りたいことや分からないことがあれば、遠慮なくスタッフにお声がけください。

利尻島ワーケーションのおすすめ

【ツギノバを拠点にした、おすすめの滞在モデルコース(地域交流編)】
地域との交流を楽しみたい方には、6月後半から8月頃に3〜4週間程の中長期滞在での来島をおすすめします。利尻町内の宿泊施設を利用し、早朝4〜6時まで昆布干しのアルバイトや町内祭り行事の手伝いをしながら地域住民と交流、日中や雨の日は「ツギノバ」でお仕事を。滞在中の足は、レンタカーやレンタサイクルが便利です。

【ツギノバを拠点にした、おすすめの滞在モデルコース(観光編)】
利尻島では春・夏・秋は登山やトレッキング、ウニ採り体験、マリンアクティビティなど、冬はスキーやスノーボード、スノーシュー体験など、年間通じて島の自然を体感することができます。また、海藻押し葉体験や釣りといった季節に関係なくできる体験も豊富です。利尻町内の宿泊施設を利用し、日中は「ツギノバ」でお仕事を。休日は、観光スポット巡りや体験コンテンツなどを楽しみ、遊んだ後は日帰り温浴施設「利尻ふれあい温泉」で疲れを癒してはいかがでしょうか。

オンラインでつながる『お茶の間島留学』

新型コロナ感染症により利尻島と島外の行き来が限られるなか、離れていてもできる定住移住支援の取り組みも始まっています。

利尻町では移住スカウトサービスSMOUT(スマウト)を運営する株式会社カヤックLiving(リビング)と離島経済新聞社が協働して実施するオンラインプログラム『お茶の間島留学』に参加。「島に興味がある人」とオンラインで交流するほか、動画配信で島の魅力を発信しています。

2020年9月に行った動画の生配信では、利尻島の基幹産業・漁業を担う漁師の「人となり」や「暮らし」を通じて島の魅力をお伝えしました。

漁師の仕事についてお話を聞くならこの人しかいない!とお声がけしたのは、利尻漁業協同組合沓形支所所属の漁師・渡邉大樹さん(36歳)。渡邉さんは全くの未経験から島に移住し漁師になった方です。9月はちょうど昆布やウニ漁の最盛期でお忙しい時期でしたが「できる協力は惜しみません!」と、快く出演依頼を引き受けてくださいました。

漁師の多い利尻町ですが、同じ町に住んでいても、家族・友人など近しい関係でなければ、一人ひとりの背景や思いを知る機会はあまりありません。「島暮らし」も「漁師」も初めての渡邉さんにとっては、島に来て目に映るもの体験することの多くが新鮮だったようです。

そんな渡邊さんの動画は、こちらからご覧いただけます。

『お茶の間島留学』理想の島暮らしを考える!未経験からの漁師編


次回の【島で働く・北海道利尻町】では、利尻島の基幹産業である漁業の紹介と求人情報、2020年秋に開催したオンラインイベントのレポートをお届けします。ぜひご覧ください。

離島経済新聞 目次

島で働く・北海道利尻町

北海道本土の北に浮かぶ利尻島は、利尻昆布など海産物の産地として知られ、利尻町と利尻富士町に4,335人が暮らしています(2021年1月末住基人口)。2020年利尻島にオープンした交流スペース「利尻町定住移住支援センターツギノバ」で、定住移住の相談や情報発信を担当する離島経済新聞社の八木橋舞子が、島のワーケーション環境や、島の生業、気になる子育て環境などについて、全5回の連載で紹介します。

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