認定NPOリトケイは、2025年8月26日に有人離島専門フリーペーパー『季刊ritokei』50号を発行しました。記念すべき50号の特集テーマは「島々が向かう意志ある未来となりゆきの未来」。
9月上旬より全国約1,350カ所の公式設置ポイントにて配布・閲覧を順次スタート、ウェブ版『ritokei』でも順次記事を公開していきます。50号の目次と見どころを紹介します。
特集「島々が向かう意志ある未来となりゆきの未来」
国内417離島に暮らす人は100万人弱。それぞれが住人の生活空間であり、訪れる人に癒しや学びを与える場であり、国にとっては世界6位という広大な面積を誇る「日本の海」を平和的に維持するための拠点でもあります。
一方、島々では人口減少が進み、インフラの維持や気候変動などの課題が急増しています。2025年は、隠岐諸島や奄美群島の主要航路で減便が発表され、医師、保育士、 公務員など暮らしを支える人材の不足も深刻化しています。
いま、私たちは考えるべき岐路に立っています。このまま流れに身をゆだねていくのか。それとも、「こんな未来をつくりたい」という意志を持ち歩んでいくのか。本特集では、未来に向けた 人々の「意志」 を共有します。
山口智充さんインタビュー「行ってみないと分らない」
定番のインタビューページは、「ぐっさん」こと山口智充さんが登場!『季刊リトケイ』6号(2013年)に掲載されたインタビュー以来、12年ぶりにお話を伺いました。
関連記事:【訊く】山口智充さん「ぜんぶの島をまわりたい」(2013年)
提供:﨑本愛琴さん(小値賀島)
”愛しい島と、「わたしの意志」”では、石垣島と小値賀島で暮らすふたりの女性と、島々との縁が深いリトケイ読者の皆さんに「意志ある未来」を問う質問に答えていただきました。
提供:大保健司さん(徳之島)
「子どもたちの出産、入学、成人などのお祝いで集落、親族総出で老若男女が集まり、食べて、飲んで、唄って、踊る。そんな風景が日常にあるのが、島の愛しい風景です。」
ご自身にとっての「愛しき島の風景」とは?との問いに、読者の大保健司さん(徳之島)が答えてくれました。
あなたの胸には、どんな答えが浮かびますか?
提供:小松武さん(気仙沼大島)
気仙沼大島の小松武さんは、漁業歴100年を超える漁師の家系に生まれました。関東の大学へ進学後、会社員生活を経て島にUターンし4代目として事業を承継した小松さんは、2011年に発生した東日本大震災で事業継続の危機に直面。
1年間悩み抜き、一度は失いかけた生業を続ける道を選んだ小松さんを支えたものとは、何だったのか。自身も東北出身のライター・石原みどりの取材コラム「震災を乗り越えた意志を支えたもの」をお届けします。
提供:梅本将輝さん(佐合島)
島を想い、支え、 未来に関わる人は、 島に住民票のある人だけに限りません。島に住む人、過去に住んでいた人、通い続ける人の中には、島出身の親や祖父母など「島ルーツ」を持つ人々も。そんな彼らの目に映る島々は、どんな姿をしているのでしょうか。
宮城県・桂島、山口県・佐合島、鹿児島県・沖永良部島、沖縄県・宮古島、それぞれに想いをもって地域に関わる島ルーツの男女4人が、本音で語り合った「わたしたち島ルーツが想う島の未来」にご注目ください。
人口規模などが異なる島々の皆さんに意見をうかがう「ガジュ下会議」、リトケイ紙面に久々の登場です。
今回は特集に合わせた特別編として、東京都の利島・母島、兵庫県の家島、大分県の深島、鹿児島県の上甑島で育つ5人の子どもたちに島の「意志ある未来」を問う質問に答えていただきました。さて、子どもたちの出した答えは?
そして、今号ではリトケイ統括編集長の鯨本あつこによる初の短編小説「2島が歩んだそれぞれの未来」を掲載します。日本のどこかにあるかもしれない、ふたつの島で暮らす二組の夫婦の物語に、あなたの愛する島を重ねてみてください。
※『季刊rtitokei』は、読者の皆さまのサポートにより制作しています。毎号お手元にお届けする部数が1部から3部に。また、全バックナンバーの電子版も読めるサポーターのお申し込みや詳細は、下記のバナーからご覧ください。
オンライン+シマ合宿で学ぶ「シマビト大学」の様子をお届け!
リトケイはこの春、人と人が支え合うコミュニティ「シマ」に心豊かに生きるすべを学ぶ「シマビト大学」(シマ大)をスタートしました。参加された方からは、「多様な背景を持つ仲間と体験を共有することで、予想を超える収穫があると思います」との声も届いています。
たのしい「大人の修学旅行」であり、島人とシマ大生の出会いが「次の一歩を考える場」に発展した、「基本のシマ思考」”(奄美大島)。
全国で人口減少が進む中、転入者が転出者を上回る五島市のリアルな空気を体感した「たのしいシマのつくり方」(五島列島・福江島)。
それぞれの参加者が島に大集合した「シマ合宿」の様子を、臨場感たっぷりにお届けします。
島の子どもたちにサイエンス教育を届ける「島々仕事人」株式会社ダイセル
提供:安田拓さん(沖永良部島)
島々に携わる仕事人の想いを紹介する「島々仕事人」。今回は、企業版ふるさと納税を活用した教育振興に取り組む株式会社ダイセル(本社:東京・大阪)の皆さんが登場します。
同社との共創プロジェクトを推進する沖永良部島・和泊町の安田拓さんの想いと共に、化学メーカーとして100ついて年以上にわたり大切にしてきたモノづくりの価値観や、未来を担う子どもたちに向ける想いを聞きました。
全国の島人たちによる文化コラムや島本紹介記事
島に暮らす人が愛する島の文化を紹介する「島から島へ紹介したい島文化」。今号では、東京から佐渡島に移住しケーブルテレビの記者を務める佐橋響さんが、今年6月に催された「新穂天神まつり」を紹介します。
島にまつわる本や映画、音楽を紹介する「島Books & Culture」は、リトケイの助っ人チーム「うみねこ組」メンバーで徳之島在住の松岡由紀さんが担当。対馬島の「寄り合い」など島の文化も収められた名著『忘れられた日本人』(宮本常一・著)など、心の深層に眠る日本のムラ・シマを呼び起こす5冊を紹介します。
島に暮らす方や島に関わる方が思いをつづる「島人コラム」では、弓削島から島の魅力を発信する英真介さんと、広島県在住のうみねこ組メンバー河内佑真さんによるコラムをお届けします。
島々の人口動態(最新版)をチェック!
「有人離島の人口動態」は、リトケイの密かな人気コーナー。平成27年・令和2年の国勢調査の人口と、リトケイ独自調べによる、直近半年間の島々の人口変動を3カ月ごとに掲載しています。
小学校・中学校・高校の設置状況も島ごとに掲載しており、離島留学や移住を考える皆さんの参考にしていただけます。
詳しくは、リトケイのサポーター会員と全国の公式設置ポイントにお届けする『季刊ritokei』50号、もしくは9月上旬よりウェブ版『ritokei』に掲載される記事をご覧ください。
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▼下記目次のリンクより、ウェブ版の記事をご覧いただけます(随時更新)
― 島々が向かう意志ある未来となりゆきの未来 ―
・愛しい島と「わたしの意志」(八重山諸島|前泊亜子さん、小値賀島|﨑本愛琴さん、リトケイ読者の皆さん)
・震災を乗り越えた意志を支えたもの(気仙沼大島|小松武さん)
・わたしたち島ルーツが想う島の未来(佐合島|梅本将輝さん、桂島|内海凛香さん、沖永良部島|ネルソン水島、宮古島|多和田真也)
・ガジュ下会議「島の未来を担う小学生の皆さん編」(上甑島、利島、母島、家島、深島の子どもたち)
・2島が歩んだそれぞれの未来(鯨本あつこ)
― インタビュー ―
・「行ってみないと分らない」山口智充さん
・「島々仕事人」株式会社ダイセル
― 定番企画 ―
・島Books &Culture「心の深層に眠る日本のムラ・シマを呼び起こす」(徳之島|松岡由紀さん)
・島文化「地域一体でつくる佐渡の祭り」(佐渡島|佐橋響さん)
・島人コラム(弓削島|英真介さん、広島県|河内佑真さん)
― 特別企画 ―
・行ってきました!奄美&五島シマ合宿レポート(奄美大島編、五島編)