つくろう、島の未来

2020年09月29日 火曜日

「島で育てたい」と考えた時に気になることのひとつに、人口減少の問題があります。多くの島で子どもたちが減り続けている現状について、子ども時代を島で過ごした読者へのアンケート(※)より、ご意見を抜粋して紹介します。

※2020年6月8日から6月21日の間、0~18歳までの子ども時代に日本の島々で過ごしたことのある読者を対象にインターネット上で実施。奥尻島、飛島、佐渡島、大島(東京)、新島(東京)、八丈島、父島、見島、答志島、坂手島、島後(隠岐の島町)、直島、家島、大三島、江田島、横島(福山市)、弓削島、岩城島、興居島、生口島、広島(丸亀市)、北木島、姫島(大分)、対馬島、小値賀島、黒島(佐世保市)、五島列島、福江島、湯島、甑島列島、奄美大島、喜界島、徳之島、沖永良部島、多良間島、渡嘉敷島、宮古島、石垣島、西表島、八重山諸島、瀬戸内海の島々など、さまざまな島で子ども時代を過ごされた77名に回答いただきました

※この記事は『季刊ritokei』32号(2020年8月発行号)掲載記事です。フリーペーパー版は全国の設置ポイントにてご覧いただけます。

●もっと島で子育てをする人を増やしたい。なぜなら自分が育ってよかったから(そーだい/30代)

●どんなに子どもが減っても、島内で学校教育を受けられる環境を守った方が良いと思っています。子どもの減少が島内にいる子どもと親の不利益に繋がらないことが、島内の少子化の歯止めになると考えます(むー/30代)

●悲しいけど仕方ないと思います(ソフトクリーム/40代)

●減ることはしょうがないとも思うけど、同時にさみしい。コミュニティの中の子どもの重要性は本土と比べて大きいから、集落の存続に関わる課題だと思う(長崎支店長/20代)

●人口減少は止められないこと。いかに豊かにコミュニティを閉じていくのか、閉じた後も島という土地と人々が健康的で豊かな関係を築くべきだと思う(雄大/30代)

●島出身の方は子ども時代の思いから「子どもの選択肢を狭めたくない、同級生が少ないのは可哀想」という思いがあるのもよく分かる。でも、結局その子にとってどっちがいいかなんてその子が大人になってみないと分からないんだと思う。
私は同級生5人の島暮らしから高校に入り、いきなり40人クラスに行くことに不安はあったけど、いざ行ってみるとすぐ友だちもでき最高の高校生活だった。29歳で島に戻り、今は子どもの頃は都会でないとできないと思っていたデザインの仕事をしている。選択肢を広げてあげるのが、大人になった自分の役目で、今はそれができる時代。環境のせいにせず、自分の仕事を島でつくることに挑戦中(わかめ/30代)

●大人になってから、島で育つということが、貴重な体験だったんだと気づいた。今は田舎に住んでいても情報や物品は、不自由なく得られるようになったと思うけど、子どもの教育だけは都会から引けを取らないようにもっと行政に力入れて欲しいと思う(ダン/40代)

●移住者増加や企業誘致より先に、今島に住んでいる子どもたちが幸せになることを何より一番大事にしてほしいです(あつみん/20代)

●島を出ずとも島の中で、知識をつけ、仕事があり、完結できる環境をつくれば、島から出る人が減り、子どもも増えるのではないか(上田/30代)

●現状を打破するためには、通信インフラの整備を徹底することが重要だと思います。通信インフラは遠隔教育、遠隔医療、テレワーク環境の充実をもたらします。種々の規制緩和も後押しになるでしょう(潮風吹/50代 )

●20〜30代の人たちが暮らしていけるような、仕事と住居の環境を整えなくてはいけないと思う。子どもたちの数の減少を食い止めるにはまず、そこからだと思う(ミイヤトイラ/40代)

●働き手がどんどん島から離れて行っている現状。リモートワークやワーケーションと呼ばれる働き方が島でもあっていい。一方で、基幹産業と呼ばれている第一次産業は、後を継がせるほど魅力的ではなくなっているためか、後継者はいないし、継がせたいとも思ってないのではないか(よしなり/40代)

●島でBBQしたり焼き芋したり畑をして自給自足の生活をする方が、楽しみながら防災教育もできると思います。コロナの自粛生活中も、親も子もほぼ今までと変わらない生活ができ、ストレスなく過ごせました。
都会で育児に苦労している親子が島や地方に移動すれば、待機児童や人口密度の問題もクリアできると思います。コロナのおかげで、全国どこにいても仕事ができる環境が整ってきたので、島で子育てする人が増えて欲しいです(しまこ/30代)

●島の友人達の大半が言う事は、雇用です。島に帰りたいけど、島に仕事がないから帰れない。これが1番大きいです(スタジオアナグラム/40代)

●島は、人々の距離が近く島全体で子育てをしてくれるため、子どもがある程度小さいうちは、子育てに適した環境だと思います。しかし、社会性であったり人との距離感が身につきづらいと思います。
子ども時代を自分が離島で育ち、親になってまた子育てを離島でしていますが、自然いっぱい伸び伸び育てられる良さと、島ゆえの閉塞感とは隣り合わせかなと思います(サクラ/40代)

●急激な少子化で、島の子ども達の教育環境が劣化することが心配です。少子化の原因は、多くの人が進学や就職で島を離れて、帰って来ないことにあります。
また、本土からの移住者にとっては、子どもの教育、医療、職業という3つの心配事があります。この3つが一気に解決しないと、移住者は増えません。
現状を打破するためには、通信インフラの整備を徹底することが重要だと思います。通信インフラは遠隔教育、遠隔医療、テレワーク環境の充実をもたらします。種々の規制緩和も後押しになるでしょう(海辺野夏雲/50代)

●もっと島の良さを親たちに知ってもらいたい(ともごん/30代)

●島から教えられる事は本当に大きいものでした。生きる術、知恵、優しさも、自然の容赦無き厳しさも全て教えてもらいました。
全国の島人口が減っていく危機感はやはり島に関係がある人間でしかわからないのかもしれません、島に何か恩返しできないか、何か自分にできる事はないかと考え現実問題とのギャップに打ちのめされるのです(浜津のキャクサレ/30代)

●島に戻る若い女性が少ないことは原因だと思います。一方で、人口減少率に比べて、出生率は高い島が多いので、経済基盤が強くなり、安心して子育てできる環境があれば、子どもの数を持続可能な数値で留めることは可能なのではないでしょうか(ひつじ/30代)

●単純に教育、政治、経済環境の結果(カドジュン/40代)

●島に住んでいる子どもが減少しているとの事だが、私は良い傾向なのではないかと思う。
小さな島に関しては、島を支える若い人材がいなくなるのは問題かも知れない。が、若く可能性のある子ども達は、可能なら早く島を出るべきだと思っているからだ。
閉鎖的な考えや暮らしにとらわれず、島の外にはもっと色んな人がいるんだよと教えるべき。島の暮らしに憧れている人達が多く、子どもを島暮らしさせる!という親も多いが、それは単なる親のエゴだと思う(花子/30代)

●幼年期を島で過ごした経験はよいが、大人になるにつけ仕事や進学などの選択肢が少なくなって、常に人の目に晒される息苦しさを知っている人は、島暮らしを避けていると思う。
移住など島暮らしを選ぶ人が増えれば、新しい世代が島に残るかもしれない。問題は既存の住民が、移住者に対してどのように接するか。住民率が半々くらいになれば、文化も中和されるんじゃないかな、と思う。
今はまだ田舎ぐらしは人間関係次第で天国にも地獄にもなる、逃げ場がないのが一番辛い、移住者がお客さん扱いされなくなったら、悩むのはそこじゃないかな、と思います(しおこん/30代)

●幼いときを島で過ごすのはとてもすてきなことだったから、色んな人に経験してほしい(たまき/20代)

●子育てがしやすいと思いきや、気軽に子育てサポートを受けられる環境になかったりするなっと感じる時がある(やまね/30代)

●産業を育てようとしてないように思います。一体感が出来にくい島でした。島としてのビジョンを明確にしてないので、行き当たりばったり的な印象が強い、教育も何かズバ抜けた分野を作っても面白いと思います(ヒコッピー君/50代)

●島に限らず日本の多くの地方が同じ問題を抱えていると思う。日本の一番の社会問題であり、根本的に少子化を改善し人口の一極集中化を止めない限り解決出来ないのでは?(S.Kitagawa/60代)

●私たち離島で育った大人のアイデンティティーは、いつまでも離島にあると思います。帰る旅に寂しくなる景色や、静かになっていく公園や海、帰省の旅に実感します。
今の島の子どもたちが、いつか島をでて大人になったとき、帰る場所として残っているか…というような離島もあるかと思いますが、東京で疲れたときや辛いとき必ず支えとなるのは生まれた離島です。ある程度人数が減るのは仕方ないにしても、ひとりひとりの活力を上げ、全体として活気のある故郷になってほしいと願います(Fuka/20代)

●20~30代の人達が暮らしていけるような、仕事と住居の環境を整えなくてはいけないと思う。 子どもたちの数の減少を食い止めるにはまず、そこからだと思う(ミイヤトイラ/40代)

●島に安く行けるチャンスが多ければ(tom/40代)

●島は子どもが子どもらしく育てる環境だと思います(のぞみ/30代)

●数年前までは人口減少に対して抗っていました。確かにある程度の人がいないと生活に影響が出るのですが、今は人口が多いことが幸せなことなのか?という考えも持っています。現在0歳児の親となりましたが、同級生3人しかいません。この人数でこの子を育ててもいいのかと言う問いは常にあります。
成功事例を見れば帰ってきたい人、育てたい人が増えてくるのではないかと思います。島では少人数での学びになりますが、沢山の大人やお兄ちゃんお姉ちゃんと縦の繋がりで沢山のことを学ぶことができます。教育関係者にそこの実証をしていただきたいものです。そうすればもう少し同級生のお友達が増えるのではないかと思います(家島次郎/30代)

●新型コロナウイルスで生活様式が見直される中、舎への移住又はUターンの意識が強くなってきていると思う(太剛志/30代)

●同級生の話などを聞くと、島が嫌いで島を出た人は割合にして1/3もいないのではないでしょうか。島を離れる理由の一番に望む大学が近くにないため、その次に島に戻るタイミングの就職においても望む職場が島にないためだと思います。
私は仕事を身につけた今ならば、オンラインで会議ができる今ならば島で仕事もできるかもしれないと感じますが、学校を出たばかりの若者にとっては組織に属して働くことが社会への窓口として入りやすいため、組織の少ない島から若者が流出するのは当然のことです。そして昔は情報も少なく島の仕事を継いだのでしょうが、この情報社会でやりたい仕事が明確な人が増えていることも理由にあると思います。
子どもをもうけた今、島の子育ては魅力的ですが、私の自己実現のためにはやりたい仕事は切っても切り離せず、また自身の経験から少人数だからいい教育が出来るとは限らないことや、習い事の選択肢がないことなど考えるとまだUターンできません。もっとオンライン化が進んで仕事がしやすくなり、主体的で対話的な公教育が受けられるなら考えるかもしれません(うつみっこ/30代)

●数の減少は抗えない部分もあるが、島で育つことのデメリットを抑え、メリットを最大化できる環境を創り残していきたい。島に育ててもらった、かつての島っ子として(いとーまん/20代)

●島は、美しく、やさしく、全ての人に平等であると思います。子どもたちが、島に留まりたい、戻ってきたいと思えるような島や、島の大人でありたいです(haze/20代)

●当たり前のことだと思うし、どうにかなることではないと思います。現在から今後その時の人口でそれなりの暮らし、子育てをするしかないのではないでしょうか。
島だからってできないこと、手に入らないものは今の時代ではほぼ無いので、島にいたければいれば良いし嫌なら行きたいところへいけば良いだけだと思います。でもゼロになることはない気がします。特にコロナ以降の暮らしは生活、教育ともに都会の便利さを求めるだけではないように感じるからです(ユーカリ/40代)


<ご回答いただいた皆さま>
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