つくろう、島の未来

2024年03月19日 火曜日

つくろう、島の未来

リトケイ編集部の島酒担当記者、石原です。「島酒日記」では、取材をしながら出会った島酒や島酒の造り手さんたちのことを徒然にお話ししています。

9月上旬に、リトケイ統括編集長・鯨本あつこと島酒担当記者・石原みどりの共著『くじらとくっかるの島めぐり あまみの甘み あまみの香り 〜奄美大島・喜界島・徳之島・沖永良部島・与論島と黒糖焼酎をつくる全25蔵の話〜』(西日本出版社)が発売されました。

この本では、奄美大島(あまみおおしま|鹿児島県)に暮らしていた私が奄美群島を歩いて感じたことや、島暮らしの中で体験した個人的エピソードなども交えつつ、島酒担当記者として、奄美群島と黒糖焼酎について少しだけ専門的にご紹介しています。島やお酒が大好きな皆さんに読んでいただけたらうれしいです。

さて、そんな黒糖焼酎についての話題をひとつ。

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去る4月に「奄美黒糖焼酎語り部お花見会」の宴を催し、こちらでご報告しましたが、このほど縁あって奄美黒糖焼酎語り部として初の音楽ライブイベントでのトーク出演の機会をいただきました。その様子をお伝えします。

「奄美黒糖焼酎語り部」は、鹿児島県酒造組合奄美支部が主催する「奄美黒糖焼酎語り部養成講座」を受講し、筆記試験とテイスティング試験を経て認定されます。
認定された語り部は、全国で110名(2016年8月現在)。かくいう私も、語り部7号として認定を受けております。

語り部講座の初回は2013年に奄美大島で開催され、2年目からは会場を東京に移し、これまでに4回の講座が開催されました。2016年度は、会場を再び奄美大島に戻し、この秋に開催予定です。今年は何名の語り部が新たに誕生するのでしょうか、楽しみです。

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前泊佑香さんとMiharuさんwithマブリ

さて、今回私たち黒糖焼酎語り部が出演したイベント「奄美ナイト」は、奄美群島・喜界島(きかいじま|鹿児島県)出身のタナカアツシさんと、奈良大介さんによる音楽ユニット「マブリ」(マブリは「魂」の方言)の主催で、六本木で足掛け8年40回にわたり開催されてきた長寿イベント。昨年12月に一度終了しましたが、再開を望むリピーターの声も多く、会場を移し、満を持して半年ぶりの再開となりました。

喜界島出身の唄者・前泊佑香さんによるシマ唄で「奄美ナイト」の宴が始まりました。お囃子担当のMiharuさんも黒糖焼酎語り部の一人で、シマ唄の唄者として音楽活動をされています。

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奄美群島の黒糖焼酎蔵の写真や、島々の祭祀文化の映像をスクリーンでご紹介

シマ唄に引き続き、黒糖焼酎語り部28号でwebサイト「黒左党」を運営するkochingさんと石原の2名による島酒トークタイム。kochingさんはイベント前に訪問したばかりの奄美大島と喜界島の焼酎蔵見学の模様を報告。石原は奄美群島の祭りと酒文化についてお話ししました。

イベント当日に提供する島料理のメニュー構成や、料理と焼酎のご紹介なども、黒糖焼酎語り部でお手伝いさせていただきました。各テーブルには、この日のためにつくったオリジナルメニューを設置。

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(写真左)山田酒造直伝酢たまご、パパイヤのお漬物などが入るセット/(写真右)「奄美ナイト」オリジナルメニュー

語り部の島酒トークに続き、盛り上げ上手な「マブリ」と、「マブリ」に徳之島(とくのしま|鹿児島県)出身のケンタロウさんらも加わった5名ユニット「THEワレンキャ」(ワレンキャは「悪ガキども」の方言)のライブで、会場はヒートアップ。高まる熱気に、皆さんお酒が進みます。島の宴の習慣に習い、最後は「六調」というシマ唄で全員が歌い踊り、幕を閉じました。

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「やっぱり島酒は、集まって飲むのが楽しい!」と実感した一夜でした。
これからも、いろんな場でたくさんの人たちと黒糖焼酎を楽しむ活動をしていきたいと思います。
それでは、また。よい酒を。

離島経済新聞 目次

『あまみの甘み あまみの香り』関連情報

イベント情報

※離島経済新聞社ではイベントの予約は承っておりません。予めご了承ください。
※発売記念イベントは東京・大阪での開催も予定。最新スケジュールは随時公開いたします。

対談イベント「奄美群島の魅力と黒糖焼酎の楽しみ方」
日時:10月6日(木)19:30〜(19:00開場) ※このイベントは終了しました
場所:旅の本屋のまど(JR西荻窪駅北口)
出演:鯨本あつこ(ネット中継での参加)、石原みどり、松鳥むう
参加費:1,000円(奄美黒糖焼酎の試飲付き)
※要予約|詳細・ご予約は旅の本屋のまどサイト内「EVENT」ページでご確認ください。

『あまみの甘み あまみの香り』出版記念イベント in 奄美大島
日時:10月1日(土)19:00~(18:30開場) ※このイベントは終了しました
場所:ASIVI(奄美市名瀬金久町)
出演:鯨本あつこ、石原みどり
※予約不要・入場無料|参加希望の方はリンク先の会場をご確認のうえ、ご来場ください。

先行発売トークショー「黒糖焼酎を飲みながら聞く 奄美でしか造れない黒糖焼酎と島のはなし」
日時: 9月3日(土)18:00〜  ※このイベントは終了しました
場所:丸善 博多店(JR博多シティ8階)
出演:鯨本あつこ、石原みどり
詳細・ご予約は各書店公式サイトをご覧ください。

著者プロフィール

くじら(鯨本あつこ)
離島経済新聞社統括編集長。お酒が大好きで理科と体育が苦手。感覚で生きる芸術家タイプ。 ねこの姿をしているのは自由気ままに動きまわるあまり「ねこか」と言われるため。「くじら」はぺンネームの鯨本に由来。

くっかる(石原みどり)
離島経済新聞社島酒担当記者。奄美大島に7年暮らし、奄美黒糖焼酎の「語り部」資格を保有。 お酒を学術的に語る研究者タイプ。「くっかる」は夏場に奄美群島へ飛来する「リュウキュウアカショウビン」の方言名に由来。

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『くじらとくっかるの島めぐり あまみの甘み あまみの香り
 〜奄美大島・喜界島・徳之島・沖永良部島・与論島と黒糖焼酎をつくる全 25 蔵の話〜』

離島経済新聞社が誇るふたりの呑んべえが、奄美群島(あまみぐんとう|鹿児島県)の5島と、全国で奄美群島だけで製造されている唯一無二の焼酎「奄美黒糖焼酎」の蔵をめぐり、綴ったエッセイ本。2016年9月上旬発売。

著者:鯨本あつこ、石原みどり
絵:鯨本あつこ
編集:離島経済新聞社
デザイン:装丁 岡崎智弘、西本瑶(SWIMMING)/本文 officeのんのか
定価:1,400円(税別)
仕様:四六判 294P
発行日:2016年8月25日
発行所:株式会社西日本出版社
販売:全国の書店、酒販店など

【書籍の販売に関するお問い合わせ】
西日本出版社注文センター 営業担当 山本
tel:06-6338-3078 fax:06-6310-7057 E-mail:jimotonohon★nifty.com
※★を@に変えてメールをお送りください

【関連サイト】
西日本出版社『あまみの甘み あまみの香り』紹介ページ

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編集部員石原の島酒日記

リトケイ編集部の島酒担当、石原です。取材をしながら出会った島酒や島酒の造り手さんたちのことを徒然にお話しします。

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