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【島News】火山の熱で八丈島を元気に。国内離島初の地熱発電増所増強へ(前編)

伊豆諸島(いずしょとう|東京都)に属する火山島の八丈島(はちじょうじま|東京都)では、国内離島初の地熱発電所が1999年より稼動し、島の暮らしを支えるベース電源として利用されてきた。地熱発電拡大と地熱活用による地域活性化を目指す八丈町は、2016年に発電事業者を公募。発電量を増やした新たな地熱発電所を2022年度から稼働させる計画が進んでいる。

現在東京電力の「八丈島地熱発電所」が稼動する三原山

一定の電力を安定供給できる地熱発電

八丈島は、東京・竹芝港から南方海上287キロメートルに位置する火山島。島内では、東京電力が1999年に開設した国内離島初の地熱発電所「八丈島地熱発電所」(総出力3,300キロワット)が稼働し、同社の内燃力発電所(ディーゼル発電 総出力14,100キロワット)と合わせ、約8,000人が暮らす八丈島の電力供給を担っている。

地熱発電は、地中深くから取り出す高温の熱水がもたらす蒸気で発電する。自然エネルギーの中でも、太陽光発電や風力発電などのように天候や昼夜で発電量が変動することがなく、一定の電力を安定的に供給できるのが特長だ。

八丈島の地熱発電所では、島の最低需要電力相当の約2,000キロワットを安定的に発電可能なため、ベース電源(※)として利用され、発電の際に生じる熱の園芸温室などへの活用も試みられてきた。

※ベース電源:季節、天候、昼夜を問わず、一定量の電力を安定的に低コストで供給できる電源。電源には、このほかに「ピーク電源(季節や時間帯によって高まる電力需要に応じて供給する電源)」と「ミドル電源(中間的役割の電源)」がある

東京電力の「八丈島地熱発電所」

クリーンアイランドを目指す八丈島

基本構想の指標の一つに「クリーンアイランドを目指す町」を掲げる八丈町は、地熱の利活用による島全体の活性化を目指している。

2013年に東京都と共に「八丈島再生可能エネルギー利用拡大検討委員会」を立ち上げ、地熱発電の規模拡大や地熱事業を通じた地域振興の可能性を検討。

翌2014年に「八丈町地域再生可能エネルギー基本条例」を制定し、事業者が島内で再生可能エネルギーを利活用する際の基本ルール「八丈町再生可能エネルギー事業に関するガイドライン」も策定した。

地熱発電設備を更新し発電量を増強

一方、稼働して約20年を迎える地熱発電所の老朽化が進んでいることを踏まえ、町は地熱の地域振興への活用など、地熱資源の更なる活用を目的とし、2016年に発電事業者を公募。

八丈町企画財政課の担当者は、「発電事業者の公募にあたっては、『事業計画』『臭気対策』『地域貢献』の3つを重視しました」と話す。

選考は2段階で行われた。募集要項の条件に照らして書類選考を行う1次審査に8者が応募。書類選考を経て、応募者による企画提案内容を審査する2次選考に6者が挑んだ。

企画審査にあたっては、再生可能エネルギーや地熱活用に詳しい専門家と島の住民からなる審査会が組織され、応募者の企画提案を様々な角度から審査。審査会による評価や提出された意見を踏まえ、最終的に町はオリックス株式会社を発電事業者として選定。2022年度からの稼働を目指すという。

(記事後編に続く)

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