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2019年08月22日 木曜日

海洋ごみ問題について討議する「海ごみサミット」の13回目が、今年10月福江島(ふくえじま|長崎県五島市)で開催された。2003年の初開催から海洋ごみに悩む島々の間で交流を育み、具体策につながっている。

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飛島、粟島、佐渡島の隣接地域が地域連携を始めるきっかけに

今年10月、長崎県五島市で「海ごみサミット」が開催された(主催:長崎県、一般社団法人JEAN)。サミットでは、島などに漂着する海洋ごみについて、国や地方自治体関係者、NGO、NPO、民間事業者、研究者、住民らが、フィールドワークや討議を重ねた。

今年で13回目となる海ごみサミットは、2003年8月に飛島(とびしま|山形県酒田市)で初開催されて以降、対馬島(つしまじま|長崎県対馬市)、島後(どうご|島根県隠岐郡隠岐の島町)、佐渡島(さどがしま|新潟県佐渡市)などの離島地域や、羅臼町(北海道目梨郡)といった半島地域で実施。各地に漂着する海岸ごみの視察や清掃活動、対応策の検討に取り組んでいる。

開催初期は40〜50名だった参加者は、3回目以降は100名以上を超え、活発な議論が交わされている。JEAN事務局長の小島あずささんは「海辺という同じ場所でも、潮の流れは異なります。外国の海流と隣接する海岸には海外のごみが、伊勢湾などの閉鎖性海域であれば国内のごみが漂着します。各地で開催することで、海洋ごみについての見聞を広めることが重要です」と話す。

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国の行政担当者が実地調査をする機会は稀。そのため、小島さんは「海ごみサミットに参加した行政担当者は、当事者意識が高まっています」と話す。

飛島、粟島(あわしま|新潟県岩船郡)、佐渡島という日本海で隣接する島々では、サミットをきっかけに交流を継続しているという。「各地域が交流を含めることで、海洋ごみの対策やお互いの良い取り組みを学び合うことができ、自然保全活動への取り組みにも好影響があります」(小島さん)。

海洋ごみは、島の人口減少や高齢化にともない清掃活動が困難になるなど、地域課題にも直結している。人口約220人の飛島では観光客が清掃活動に参加できるツーリズムを継続開催するなど、海洋ごみに対する活発な動きも展開されている。海洋ごみへの見聞を深める同サミットは、今後も継続開催される。

【関連サイト】
第13回海ごみサミット 2015 長崎・五島会議

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