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インタビュー

【語らう】島で話題?「みなみなみなみ」とスティーヴ・エトウ #02

奄美大島と喜界島出身で音楽活動をする「みなみなみなみ」(我那覇美奈さん、城南海さん、牧岡奈美さんの3人のユニット)と奄美好きが高じて奄美はぶ大使を務めるスティーヴ・エトウさんに島への想いを伺いました。

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(聞き手・鯨本あつこ/写真・大久保昌宏)

奄美大島と喜界島出身で音楽活動をする我那覇美奈さん、城南海さん、牧岡奈美さん。
「みなみなみなみ」とはある日、奄美好きが高じて奄美はぶ大使としても活動する
スティーヴ・エトウさんが、3人の名前を並べたことからはじまった奄美の新ユニット。
4人に島への想いを伺いました。
タブロイド紙『季刊リトケイ』7号に掲載されたインタビューのロングバージョンです。

自分のシマの良さを再確認して欲しいな

リトケイ

さて、誰かにどこかで見られているかもしれませんが(笑)、取材を続行させていただきたいと思います。みなさんの「島の好きな過ごし方」を教えてください。

城さん

父親がガイドをやっているので、海とかマングローブとかに行ってます。島にいた頃は街から行きやすい浜にしか行ってなかったけど、奄美の中にもいろんな自然がいっぱいあって、それぞれ表情が違うんですよね。そこに父親が案内してくれて、マングローブ林でカヌーを漕いでみたり。大きくなってから父に教えてもらっています。

リトケイ

島の自然で遊んでいない人も多いんですね。

我那覇さん

マングローブは私も島を出て、ライブで帰ってきた時に他のミュージシャンを連れてはじめて行って。私も母もカヌーをやったことなかったので、一緒に行った母が一番「やっほい!」って(笑)。意外と大きいんですよね奄美大島は。南北に長いから、まだまだ知らない場所はいっぱいある。自転車で一周できるような感覚でいる人もいるけど……。

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城さん

一周はできないよね。山を越えなくちゃ行けないし。

リトケイ

そうすると喜界島は……。

牧岡さん

一周できますね~(笑)。

スティーヴ

展望台から見渡せますね、全部(笑)。

牧岡さん

若い頃は何もすることがないから、海でぺちゃくちゃしゃべったり。コンビニの前に座ったり。

一同

ヤンキーじゃん(笑)。

牧岡さん

でもやっぱり、25歳から出たのに島に帰ると分からないこともいっぱいあって。自分が観光していますね。あっちいこうこっちいこうとか、出てからの方が自然にふれることが多くなっているように思います。

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我那覇さん

そう出てからこんなに良いところだったんだって知りました。

城さん

島人じゃない、スティーヴさんのような人の方が島の良さをよく知ってますよね。

スティーヴ

僕はディズニーシーに行ったこともないし、スカイツリーも案内できない。東京に誰か来たからって案内できるかわからないけど、奄美だったら案内できますね。自分で運転して(笑)。

リトケイ

スティーヴさんは島で何をしてるんですか?

スティーヴ

夜は飲んでいる。昼間は肝臓をいたわってじっといている。陽が落ちるかなぁというタイミングで出掛け、Twitterながめて誰がどこにいるか探してひっかかりにいくわけです。

リトケイ

つまり飲みに行っているわけですね。

スティーヴ

ほんとに。飲みにいっているだけ。それがいい。ほんとに何も予定を立てず2週間くらい行ったこともありますし。

我那覇さん

スティーヴさんは本当の奄美の面白さを知っているから(笑)。奄美の「自然」で遊びたい人は雨が降ると残念がるけど、スティーブさんみたいに目的が「人」だと、雨が降ろうが関係なくて。台風が来たほうが飲み屋が盛り上がるし(笑)。

スティーヴ

台風祭りで盛り上がる♡

我那覇さん

そこにはいろんな人が集まるので。ものすごく面白いものがたくさん見れる(笑)。

スティーヴ

この間も台風が来てさすがに休むのかともったら「中止の二文字はない」と(笑)。

我那覇さん

「他にどこにいくの?ここ以外に」って(笑)。

リトケイ

さすがですね。ちなみにお仕事などで他の島に行ったことはありますか??

我那覇さん

他の島にはあまり行ったことがないですけど、新島にはPVの撮影で行ったことがあります。本当になにもなくて、喜界島みたいな雰囲気だった。懐かしい感じがしましたね。

スティーヴ

東京都ですよね。

牧岡さん

私はこないだ悪石島(あくせきじま)に行ったんです。

一同

へえ!

牧岡さん

人口約50人で信号もない。子どもも7人くらいしかいなくて、公民館みたいなところであった島の宴会で唄ったんですよ。野山羊もいっぱいいました。

城さん

山羊食べた?

牧岡さん

山羊は食べれんち。

リトケイ

奄美群島とトカラ列島は近いけれど、知らないことも多いですよね。

我那覇さん

知らないですね。

牧岡さん

しばらく雨が降ってないからお風呂の水がないとか……。でも、おばあちゃんすごい温かいわけ。すごいところだった。

我那覇さん

そうすると奄美は大都会ですね。でもあまり人が増えないでほしいなと。

リトケイ

あんまり増えすぎるとどうなんでしょう。

我那覇さん

いっぱい人が入って来るようになったら……。

スティーヴ

飛行機がばんばん飛ぶようになってLCCも飛び出して……となったらぼくは心が離れるかも。次の奄美を求めて……。

リトケイ

むずかしいですね。皆さんが島の「ここが好き」というところはどこでしょう?

牧岡さん

島にいる頃は島のみんなを知っているから疲れるところもあって、都会に出て開放感みたいな感じもありました。でもまた島に帰ると、それは「温かさ」だな。あと、かっこつけられないことも。

我那覇さん

そう!かっこつけるとかっこ悪くなる。人と喧嘩するときも、何かものを言うときも、全部さらけだしながら生きていかないといけないから、島にいると強くなる。

一同

うんうん。

我那覇さん

特に女の人は強くてオープン。若いときはやっぱりその面白さがわからなかったですね。

リトケイ

世間的には世界自然遺産になるかもと言われていますが。

我那覇さん

皆既日食のときもそうだけど、住んでいる人はあまり分からないですよね。世界遺産とかなったらどうなるんでしょう?

スティーヴ

いろんな意見が出ていますよね。

城さん

ガイドしている父からすると、嬉しいけど一時のブームにはなってほしくないと。他の地域を見ると何年かは人がいっぱい来て島が潤うけど、段々来なくなると……。

スティーヴ

ハコモノばかり残っちゃったり。

城さん

きれいに島の自然を保つのも難しいから、すごく注目されて人がたくさん来るというのも考えもの……という一面もありますよね。

我那覇さん

ビーチのお客さんでも、6~7割が島人で3割くらいが外の人が良いと島人に聞きました。観光がないと生きていけないというのではなくて、島のなかで経済をどう回していくか。私の同世代もこれからを何とかできないかって熱くがんばっているところですね。

スティーヴ

確かに、30~40代で島のことを考えている人は多いですね。その感じは非常に頼もしい。

我那覇さん

ちゃんと島のことを考えている人たちがいっぱいいるから、私たちも東京にいながらできることとして「みなみなみなみ」と……。

一同

ははは。

我那覇さん

私たちはこっち(東京)でできることをやる。これから島でどうやって仕事をしていくか。若者のテーマですよね。

城さん

こっちにいるからこそできることもあるだろうし。

我那覇さん

みんなね、何もないって上京してくる人もいるんですが、こっちにも何もない。それで帰ってしまったら意味がないから、奄美でも東京でもやることがあって連携がないと。ただ来てただ帰るんじゃなくて、ちゃんと何かを得て島に帰らないといけないなと思いますね。

リトケイ

心強いですね。みなさんのお友だちも島のことやってますか?

城さん

古仁屋は青年団が勢力的に活動していて、来年は私の年代が青年団になるんですが、友だちなんかは東京で農業を勉強して、島で役立たせるために島に帰って「青年団として島を盛り上げんといかん!」と。島のためにという想いがすごく強い。

リトケイ

たくさんの若者に聞かせたいですね。

我那覇さん

じいちゃんばあちゃんが近いからじゃないですかね。みんながやってたことを私たちもやらなくちゃいけない、という気持ちがあるのか。名瀬は都会だからそういうのが少し薄れているところがあって、それはシティの課題です。喜界島なんかはじいちゃんばあちゃんはすごいよね。

牧岡さん

だからシマ唄やってる人も多いのかな。

>> 「島で話題?「みなみなみなみ」とスティーヴ・エトウ #03」へ続く


(お話を聞いた人)

スティーヴ・エトウさん
1958年L.A.生まれ。国内外で活躍する打楽器奏者。45歳で奄美大島に出逢い10年通い続ける。現在は「原ハブ屋奄美」公認はぶ大使として奄美のPRにも関わる。
♪お知らせ >> 今日の奄美群島をお届けする情報ライヴ しーまブログプレゼンツ「Dear どぅし でぃや」を不定期開催しています。次回は12月21日(土)に西麻布の新世界にて。

我那覇美奈(がなは・みな)さん
奄美大島名瀬出身のシティーガール。『終わらない夏』、映画「あずみ」主題歌『ねがい』、『月の雫』などをリリース。スティーヴさんと奄美イベント「Dear どぅし でぃあ」も開催中。
♪お知らせ >> デビュー15周年記念ベストアルバム ゴールデン☆ベスト「初心忘ルベカラズ」発売中。奄美関連ライブイベントも積極的に行ってます。詳しくはオフィシャルブログetc..まで。

城南海(きづき・みなみ)さん
奄美大島生まれ。2009年「アイツムギ」でデビュー。NHKドラマ「八日目の蝉」の主題歌『童神~私の宝物~』などを担当。米国・Japan Dayや、中国・上海万博に参加するなど、国境を越え活躍の場を広げている。
♪お知らせ >> 11月20日にニューシングル「チョネジア~天崖至睋~」発売。毎週水曜21時 BSジャパン「徳光和夫の名曲にっぽん~昭和歌謡人」にレギュラー出演中。

牧岡奈美(まきおか・なみ)さん
喜界島出身。25歳で上京し、唄者として活動。18歳の時に奄美民謡大会で最高賞の大賞を受賞。鹿児島県民謡王座決定戦大会では3年連続優勝受賞し、名人位を与えられる。
♪お知らせ >> アルバム『シツルシマ』は、祖母・盛スミ子の出身地でもある喜界島の上嘉鉄(かみかてつ)の旧名。喜界島の八月踊りを収録する作品としては史上初。

離島経済新聞 目次

『季刊ritokei(リトケイ)』インタビュー

離島経済新聞社が発行している 全国418島の有人離島情報専門のタブロイド紙『季刊ritokei(リトケイ)』 本紙の中から選りすぐりのコンテンツをお届けします。 島から受けるさまざまな創作活動のインスピレーションや大切な人との思い出など、 島に縁のある著名人に、島への想いを伺います。

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