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【島Topics】安心してお産を”待てる”施設をつくりたい。与論島のママ友プロジェクト「あんまぁ〜ず」(後編)

沖縄本島の北約21kmに浮かぶ、奄美群島(あまみぐんとう|鹿児島県)最南端の与論島(よろんじま)で、子育て中の母親たちが集まり「よろん出産子育て応援隊あんまぁ〜ず」を結成。「制服リユース」や「お産を待つための施設」をオープンさせるなど、出産・育児環境の改善を図っている。
(記事前編はこちら)

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島の妊婦が安心してお産を待てる施設が欲しい!

約5,000人が暮らす与論島には、産婦人科の病院がない。島内の病院に隔週で婦人科医が来院して健診を行うが、常駐ではないため、島では年に約50名の妊婦が島外でお産を迎え、そのうち半数以上が島から近い沖縄本島の病院を利用するという。

与論島と沖縄本島間は飛行機と定期フェリーが運航しているが、妊婦が利用できるのは出産予定日の約1カ月前まで。お産までの期間は、島を離れて出産予定の病院の近くに滞在する必要がある。

与論町には、島外での滞在費用などを軽減する助成制度があるが、補助額には上限がある。経済的負担はもとより、ホテルなどでは自炊が難しく、栄養面の不安や、家族と離れて不慣れな場所でお産を迎える精神的な負担も、軽くはない。

「出産を経験したメンバー同士で『もっと安心してお産を待てる場所が欲しいね』と話しているうち、イメージが固まり、実現に向けて動くことに決めました。島から月に平均2〜3名の妊婦がお産のために那覇へ渡る。同じところに滞在できたら、経済的にも精神的にも助かりますよね」と、「あんまぁ〜ず」代表の内野正世さんは話す。

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メンバーミーティングの様子

夢見ていたことをかたちに

島の妊婦がお産を待つ施設を那覇に常設しようと決意したメンバーは、島内で開催されたフリーマーケットの会場で住民アンケートを実施。100人以上から賛同を得て、行政への働きかけや那覇市内の物件探しを始めた。しかし、法的な問題や資金の調達などの壁が立ちはだかり、一時は諦めかけていたという。

壁を越えるきっかけとなったのは、広域行政機関である奄美群島広域事務組合が主催した人材育成事業「奄美でシゴトを創るゼミ」に内野さんが参加したこと。ゼミ講師の縁で、那覇市内にある施設の一部を借りられることになったのだ。

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那覇市内に開所予定の出産待機滞在施設

「あんまぁ〜ず」が確保したのは、与論島の妊婦が多く利用する那覇の病院から車で10分程度の距離にある施設の1室で、広さは22平米。

家具家電などの備品購入費用はクラウドファンディングで募り、募金を始めてわずか2日間で目標金額の50万円を達成。100万円以上の資金を集めた。

念願の滞在施設は、6月に開所予定。施設全体は、女性グループやファミリー向けのゲストハウスとしてリニューアル予定で、検診や通院に来る島の妊婦も利用することができる。

「当面は1室からスタートさせますが、費用が集まったらもう一部屋増やしたいと思っています」(内野さん)。クラウドファンディングは、母の日の5月14日まで。「あんまぁ〜ず」では、活動を支援する賛助会員や、寄付の募集も行っている。


【関連サイト】
よろん出産子育て応援隊あんまぁ~ず

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