つくろう、島の未来

2018年12月18日 火曜日

「海の日」制定から20年目の今年、海の意義を改めて考える「海でつながるプロジェクト」が各地で開催された。離島地域で行われたプログラムを紹介する。

「海の日」制定から20年目の今年、海の意義を改めて考える「海でつながるプロジェクト」が各地で開催された。離島地域で行われたプログラムを紹介する。

「海の日」の制定から20周年目を迎える今年、全国規模で海をテーマにしたイベントが開催された。6,852の島で構成される日本は、世界第6位規模の広大な海洋に恵まれている。「海の日」は、そんな「海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う日」として1995年に制定した国民の休日だ。

「海でつながるプロジェクト」は、次世代に向けた「海の日」の意義についての認知拡大や、海に対する好奇心の喚起などを目的に、日本政府、民間法人、大学等が連携して推進するプロジェクトだ。

プロジェクトの一環として開催される「あなたのまちの海の日サポートプログラム(主催:日本財団)」では、全国の自治体、企業、NPOなどが連携し、30都府県で78の海にちなんだプログラムを実施。種子島や下甑島、与論島など離島地域においてもさまざまな取り組みが行われた。

■海の生きものの循環を学ぶ「海辺の学校 in こしき」(下甑島/鹿児島県)

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今年3月に国定公園に指定された下甑島では、2009年から「海辺の学校」と題する、自然やエコを考えるイベントが行われている。参加者の多くは家族連れでリピーターも多く、3年連続で参加している人もいるという。7年目となる今年は島内外から127名が参加した。

今年はマダイの稚魚放流、放流するマダイの生態学習、釣り体験など、下甑島の豊富な海洋資源を活かしたプログラムを多数実施。プログラムを通して、子どもたちは海洋資源、環境について多面的に学ぶことができる。

釣り体験で釣った魚は持ち帰れることもあり、イベントは大盛況のうちに幕を閉じた。実行委員会の瀧津さんは「昨年に続き、今年も大漁だったので参加者はたいへん満足していました。今後はイベントに関係なく島に遊びに来てくれたら嬉しいです」と期待を寄せた。

■帆船に乗ってウミガメとゴミを探す冒険へ(種子島/鹿児島県)

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鉄砲伝来の地、種子島で活動するNPO法人Turtle Crew(以下、タートルクルー)は、ウミガメの生息調査や保全、海洋体験事業などを行う団体。タートルクルーでは、夏休み期間を中心に計7回、海洋体験事業「ウミゴミガメを探せ」を実施した。

プログラムでは、参加する子どもたちが帆船を操り、「海ゴミ」と「ウミガメ」を探す冒険に出掛け、自然に触れながら環境について学習した。タートルクルーの理事長を務める久米さんは「とにかく海で楽しんでもらって、笑ってもらう。これが一番の環境教育です」と語る。参加した子どもたちは、学習のほかSUPやシュノーケルを通じて、海を楽しんだ。

久米さんは「種子島で生まれたウミガメが遠くメキシコやハワイを周って再び種子島に戻ってくることを知らない人も多い」と語る。また、「より多くの島の人がウミガメを通して自然環境のことを考えてもらえるよう、種をまいていきたい」と今後の展望を語った。

「海でつながるプロジェクト」は、今年から3年に渡って継続実施される。各地のプロジェクトを通じて、多くの人々が海に想いを馳せ、島国の宝について考えるきっかけとなることが期待される。

【関連サイト】「海でつながるプロジェクト」ウェブサイト

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