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寄稿コラム

【島Column】百島百祭 #73 佐賀・小川島の祇園祭2

島の祭に魅せられたカメラマンの島祭コラム「百島百祭」。今回は、国内近海捕鯨の3大基地と並び称された捕鯨の島・小川島(おがわしま|佐賀県唐津市)の祇園祭 後編。島々に息衝く、祭の魅力をお届けします。

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佐賀・小川島の祇園祭2

今回は島内散策中に声を掛けられた浜組の当屋(とうや)へとお邪魔させていただいた。和気あいあいと進む酒宴にもご一緒させていただき、こちらもいい感じに出来上がってきた。

頃合いを見計らって、手の空いている人から顔に化粧を施していく。これは、化粧を施し、誰が誰か見分けがつかないようにして、疫病神を惑わせる魔除けの意味合いがあるらしい。曳き手同士で化粧をし合うのだが、皆さんいい感じに出来上がってきているので、多少の悪ふざけ等があって面白い。笑い声が飛び交う当屋は、とても明るく皆童心に戻って魔除けの化粧を完成させていった。

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もちろん偶然の訪問者である私も、小川島・祇園祭のルールに乗っ取り魔除けの化粧をしていただいたのだが、「カメラマン」と書かれ、浜組だけではなく、小川島全体にカメラマンとして認識されることとなった。祭り撮影終了後、本土へ戻る予定があるので、船とバスの移動があるのだが、変質者扱いされないかという不安が一瞬頭を掠めたが、「郷に入っては郷に従え」が座右の銘の私としては、白塗りの器を持った島人に身を委ねるこことなった。

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曳き手たちの魔除けの化粧が終わると当屋を出て、集落ごとに田島神社へとお参りし、山笠(やまかさ)を曳き始める。「ヨイサー、ヨイサー」の掛け声が響き、澄みわたる青空の下、豪華絢爛な10mの山笠が島内を進む様子は、とても勇壮で暑い夏の一日をより熱くしてくれた。

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島を出る最終便の時刻が迫っていたので、泣く泣く小川島を後にしたのだが、夜は島中の船が灯りを付け、とても幻想的な光景が見えるらしい。次回来るときは島に一泊して撮影したいなぁと思いながら、カメラマンと書かれた白塗りの顔で本土へと戻った。


◆祭情報◆
日程 2016年7月16日・17日
場所 小川島(佐賀県唐津市)

離島経済新聞 目次

【連載】百島百祭

野宿で日本各地の島を旅していた10年前、偶然出会った島の祭に魅せられたカメラマンの島祭コラム。島々に息衝く、祭の魅力をお届けします。

黒岩正和(くろいわ・まさかず)
写真家。21歳より、日本の島の風俗・祭事を撮影(2013年現在300島以上を撮影)。主な撮影テーマは、日本の島・山岳少数民族の風俗・メコン河流域の風俗・ 棚田などの稲作文化・戦国史跡など。
http://kuroiwamasakazu.com/

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