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寄稿コラム

【島Column】百島百祭 #22 広島・大崎上島のひがしの住吉祭 1

野宿で日本各地の島を旅していた10年前、偶然出会った島の祭に魅せられたカメラマンの島祭コラム。島々に息衝く、祭の魅力をお届けします。今回は瀬戸内海の中央、芸予諸島に浮かぶ島、大崎上島の櫂伝馬競漕です。

広島・大崎上島のひがしの住吉祭1

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瀬戸内海の中央、芸予諸島に浮かぶ島・大崎上島。古来より瀬戸内交通の要所となった島で、夏の暑さにも負けない熱い戦いが行われる。それが、「ひがしの住吉祭」の櫂伝馬競漕(かいでんまきょうそう)だ。毎年8月13日に行われる祭の撮影のために、2013年の夏、竹原港から大崎上島へと向かった。

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島に入ると海岸沿いには提灯が飾られ、古江沖にはすでに櫂伝馬が集まっている。集会所前では、各地区の代表18人を町の人々に披露する、「水夫(かこ)ぞろい」の祭典が行われていた。祭典終了後、水夫の手によって御祭神が御本船に運ばれると、御本船が櫂伝馬を従えて瀬戸内の海をゆっくりと進み、地区ごとの意地をかけた櫂伝馬競漕が始まる。

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何度かレースが行われるのだが、見どころが多く、島人ではない僕でもとても楽しめる。太鼓を鳴らし、子どもたちの采振りと乱れることのない櫂さばき……練習を重ねた証だ。瀬戸内海は潮の流れが複雑なので、少し誤ると櫂伝馬も思いもよらぬ方向へと行ってしまう。それを見極めて勝利に導くのが、大櫂を握る船頭の腕の見せ所なのだ。飛沫を上げ、瀬戸の海を櫂伝馬が疾走し、レースごとに順位がついていった。

 

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レースが終了すると、太鼓を鳴らし、采振りをしながら漕いで、自分たちの地区をアピールする。海岸では、島人たちがご祝儀を持って見守り、応援する地区の櫂伝馬の船頭に渡される。笹の枝にくくられたご祝儀を手にし、櫂伝馬を呼ぶ島人たちの姿がとても眩しい。島の祭らしい、独特の光景に彩られ、ひがしの住吉祭の櫂伝馬競漕は佳境を迎える。

 

 

(「広島・大崎上島のひがしの住吉祭 2」へと続く)

 

 

◆祭情報◆

日程 毎年8月13日

場所 大崎上島(広島県大崎上島町)

離島経済新聞 目次

【連載】百島百祭

野宿で日本各地の島を旅していた10年前、偶然出会った島の祭に魅せられたカメラマンの島祭コラム。島々に息衝く、祭の魅力をお届けします。

黒岩正和(くろいわ・まさかず)
写真家。21歳より、日本の島の風俗・祭事を撮影(2013年現在300島以上を撮影)。主な撮影テーマは、日本の島・山岳少数民族の風俗・メコン河流域の風俗・ 棚田などの稲作文化・戦国史跡など。
http://kuroiwamasakazu.com/

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