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寄稿コラム

新卒2年目、小笠原無人島ぐらし。#05

【#05 島で働く理由】東京から南に1000kmの小笠原で働くシンペーくん。スコップやレイキで砂を掘ったり草を刈ったりという仕事は、内地で働いていたころよりも単純にみえるので、たまに「なんでそこそこの大学を出て働いていた人間がそんなことやっているの」と聞かれることがあるそうです。

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#05 島で働く理由

先月から続いた台風ラッシュがようやく終わり、
父島もだいぶ秋らしくなってきました。
南の島って年中あたたかそうなイメージがありますけど、
10月半ばくらいになると朝夕はだいぶ涼しいんですよ。
内地はもうずいぶん寒いでしょうね。
皆さんいかがお過ごしでしょうか。

父島では先週くらいまで、
台風後の片付けと11月頭にある島のお祭りに向けての準備をしていました。
今回は、前回少し触れた父島での仕事関連について書こうと思います。

・・・・

僕らは、天気や海が悪くてケータに行けないときは父島で仕事をします。
というのは前に書きましたよね。
浜や園地の整正だったり、公園や病院など公共場所の掃除・草刈りの他、
他の会社の仕事を手伝ったりもします。
台風の後なんかは遊歩道周りの倒木処理や剪定なども。要は何でも屋ですね。
島民や島に来た方々が快適に過ごせるように島を綺麗にするというのが
父島での基本的な仕事です。

ところで、台風後の浜って見たことありますか?
観光で来た方なんかはあまり目にする機会がないと思いますが、
砂浜が波で押し上げられて変形していて、
打ち上げられた漂流ゴミや草木で結構散らかっているんですよ。
それを、人が少ないおが丸の出港中に重機や人力で綺麗にします。
「世界自然遺産」といっても、
やはりある程度の観光地化に伴って人目につくところは
人の手が加えられているのです。遊歩道なんかも同様で、
人が通る際に邪魔になりそうな草や枝は刈ってしまいます。
自然のままでいいのにと僕は思うのですが…。
それでも、島に来た人に気持よく過ごしてもらうために
毎日汗水垂らして働いています。

・・・・

作業自体はひたすら機械で草を刈ったり飛ばして集めたり、
スコップやレイキで砂を掘ったり均したりというもの。
内地でやっていた仕事に比べたら超単純作業です。
すると、たまにこんなことを聞かれます。
「なんでそこそこの大学を出て働いていた人間がそんなことやっているの」と。
特にこれといった理由はないんですが、
強いて言うなら単純に一緒に働いている人たちが面白いからですかね。
こんな辺鄙なところに来るくらいだから、
みんな世間一般的見てどこかしら変わっていて。
モンゴル一周チャリ旅やアジア〜ヨーロッパ放浪の旅をしてた人だったり、
肩書きが元プロのバンドマンだったり、料理人だったり、消防士だったり、
ラッパーだったり、外務省、美容師、その他職人・・・。
その人たちの今までやこれからの話を聞くと
破茶滅茶すぎて、でもすごく楽しそうで、
「大学に入って企業に就職して定年まで働く」というのが
当たり前だと思っていた自分が少し馬鹿馬鹿しく思えるほどです。

うちの会社に限らず、
島にはちょっと変わったバックグラウンドを持った人が多いなと感じます。
それは島という場所がもつ多少浮世離れした性質ゆえだろうと僕は思います。
若い人たちのなかにも島をひとつの通過点として来る人って案外多くて、
その出会いと別れ、その後のゆるやかな繋がりも面白いですね。
おそらく、内地で普通に生活していたら
出会わなかったであろう人たちと仲良くなれるというのは、
とても刺激的で魅力のあることだなと思います。

・・・・

さて次回は、『季刊リトケイ04号』みんなのしまうた特集が
発行されたことですし、便乗して島の音楽関連について書きましょうかね。
では。

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