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寄稿コラム

【島Column】百島百祭 #97 新潟県・佐渡島 田仕事をユーモラスに演じる「田遊び神事」3

島の祭に魅せられたカメラマンの島祭コラム「百島百祭」。今回は、新潟県の離島・佐渡島(さどがしま|新潟県)の田仕事をユーモラスに演じる「田遊び神事」をお届けします。
田遊び神事2はこちらから)

田遊び神事が進むと拝殿内は、「カラス」や「モグラ」が持ってきた雪で埋め尽くされ、寒さのため田仕事を行うのも一苦労だ。

それでも「カラス」や「モグラ」が暴れれば暴れるほど、豊作になるというので田人たちはひたすら農作業を進めていく。

苗草ふり(肥料をまく所作)や大足引き(松の枝を見立てた大足で、泥を浮かせ肥料を沈める)を行い、途中、田人達は農作業の休憩にご飯やお酒にあずかる。

それまで散々「カラス」や「モグラ」に邪魔をされ、服の中にも雪が入っているためか、お箸を持つ手が震え、お酒で体を温める様子も何故か滑稽に見えるが、演じている当人たちは、さぞ大変だろう。

それでも農作業の大変さや難しさを身を持って表現している姿は見事。この教えを祭りをもって感じることで、実際に冬の厳しい寒さの中でも、ひたむきに農作業を努めることができるのだろう。

様々な農作業の様子を演じた後、頭取の「おかげ様で今年の豊作は間違いなし! おめでとうございます」との声で佐渡島・小比叡神社の田遊び神事は終わった。

ユーモアに溢れたこの祭事がずっと続いてほしいと思うと共に、「カラス」や「モグラ」に加え、寒さに悩まされる雪国の島の農作業の大変さを感じた。最後に田人はもちろん、「カラス」や「モグラ」を演じた方々が早くお風呂で温まれることを願いながら、島を後にした。

◆祭情報◆
日程 毎年2月6日
場所 佐渡島(新潟県佐渡市)

離島経済新聞 目次

【連載】百島百祭

野宿で日本各地の島を旅していた10年前、偶然出会った島の祭に魅せられたカメラマンの島祭コラム。島々に息衝く、祭の魅力をお届けします。

黒岩正和(くろいわ・まさかず)
写真家。21歳より、日本の島の風俗・祭事を撮影(2013年現在300島以上を撮影)。主な撮影テーマは、日本の島・山岳少数民族の風俗・メコン河流域の風俗・ 棚田などの稲作文化・戦国史跡など。
http://kuroiwamasakazu.com/

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